(VOVWORLD) – 声明によりますと、王外相はEUのコスタ欧州理事会議長と会談し、互いの核心的利益を尊重し、相互理解を深めるべきだと呼びかけました。
EUのカラス外交安全保障上級代表(右)と中国の王毅外相(写真:REUTERS/Yves Herman)
欧州連合(EU)の外相にあたるカラス外交安全保障上級代表は2日、中国の王毅外相との会談で、レアアース(希土類)の輸出規制を解除するよう求めました。また、ウクライナでの紛争に関連し、中国企業によるロシアへの支援が欧州の安全保障に深刻な脅威をもたらしていると警告しました。
EUがブリュッセルでの会談後に発表した声明によりますと、カラス上級代表は中国に対し、「欧州企業に重大なリスクをもたらし、世界の供給網の信頼性を危険にさらしている」として、レアアースの輸出規制を含む「歪曲的な慣行」を直ちに終わらせるよう求めました。
また貿易面では、「経済関係の不均衡を是正し、公平な競争条件を確保するとともに、市場アクセスの相互性を改善するための具体的な解決策」を提示するよう求めました。
さらにカラス氏は、「ロシアによる紛争に対する中国企業の支援は、欧州の安全保障に深刻な脅威を与える」と強調し、「ロシアの軍産複合体を支えるあらゆる物質的支援を直ちに停止すること」、および「ウクライナにおける公正で永続的な平和の実現に向けて、完全かつ無条件の停戦を支持すること」を中国に要請しました。
これに先立ち、中国の王毅外相は「中国はEUとの意思疎通を強化し、次回の中国・EU首脳会談に向けて適切な準備を進めたい」との考えを示していました。中国外務省が2日、王外相の発言として声明を出しました。
声明によりますと、王外相はEUのコスタ欧州理事会議長と会談し、互いの核心的利益を尊重し、相互理解を深めるべきだと呼びかけました。また「一国主義や威圧的な行為が国際秩序とルールを深刻に損なっている」との認識を示しました。
両氏はウクライナ危機についても意見を交わし、王氏は和平交渉の促進と政治的解決を目指すという中国の立場を改めて強調しました。
この会談に関連して、EU当局者は、中国がイラン産原油の主要な買い手であることを踏まえ、その影響力を行使してイランに核開発計画をめぐる合意を求め、中東地域の緊張緩和を図るよう促す方針を示していました。ただし、EUの声明では、こうした取り組みが成果を上げたかどうかについては明らかにされていません。
EUのコスタ議長とフォンデアライエン欧州委員長は、今月24日から25日にかけて中国を訪問し、習近平国家主席および李強首相と会談する予定です。(ロイター)
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