チェコでも大規模停電、送電線が落下 欧州の電力インフラに懸念

チェコで7月4日、大規模な停電が発生し、首都プラハを含む広範囲で交通機関や工場の稼働が停止した。写真は、プラハで停電により運行を停止した路面電車。CTK/Ptacek Jan提供写真(2025年 ロイター)

[プラハ 5日 ロイター] – チェコで4日、大規模な停電が発生し、首都プラハを含む広範囲で交通機関や工場の稼働が停止した。産業貿易省によると送電線の落下が原因で、サイバー攻撃や再生可能エネルギーの出力低下などによる不具合ではないという。

欧州では電力関連のトラブルが相次いでおり、スペインでは4月に過去最悪の停電が発生。3月には英ロンドンのヒースロー空港で近隣の変電所火災による送電障害が発生したばかりで、電力インフラの脆弱性に対する懸念がさらに強まる恐れがある。

停電は現地時間4日正午(日本時間午後7時)ごろに発生。夕方までにほぼ解消されたものの、エレベーターや公共交通機関に取り残された人々もいた。

プラハでは地下鉄が一時運行停止となり、各都市で路面電車が数時間にわたり動かなくなった。国際・国内列車も運行を停止した。約1000カ所の携帯電話基地局が影響を受け、非常用電源による対応を迫られた。

当局によると国内13カ所の刑務所で停電が発生したが、保安体制に支障はなかった。プラハ市内の主要3病院では一時的に非常用電源が使用された。

送電網の運用会社CEPSは一部の送電線や発電所の稼働停止を受け、非常事態を宣言した。送電線落下の具体的な原因は不明だという。

今回の障害により、別の送電線と変電所に過負荷がかかり、送電網の一部が欧州全体の広域送電網(グリッド)から切断された。

CEPSによれば、北西部の45キロメートルにわたる高圧送電線の障害で変電所8カ所に影響が及び、国内14地域のうち5地域で停電を引き起こした。

スペインでの停電後、欧州では老朽化した送電網と蓄電能力の不足が指摘されている。再生可能エネルギーの導入拡大と電力需要の増大に対応するためには、数兆ドル規模の投資が必要になるとの見方が出ている。

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