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2025年第1四半期、カナダの人口増加はわずか2万107人(プラス0.0%)にとどまり、統計上はほぼゼロ成長という異例の局面を迎えた。カナダ統計局が6月下旬に発表した最新データによると、この数字はCOVID-19の影響下にあった2020年第3四半期を除き、1946年以来で最も低い増加率である。

最大の要因は、一時滞在者数の大幅な減少である。とりわけ留学生の減少は顕著で、2024年第4四半期からの比較で5万3669人のマイナスとなった。政府による学生ビザの上限措置や審査強化が直接影響したとみられる。また、出生数より死亡数が上回る「自然減」も継続しており、当該期間中は5628人の純減となった。

一方で、一時的外国人労働者の総数は依然として高水準を維持しており、2025年第1四半期末時点で145万3481人とされ、同期間の減少幅はわずか5114人にとどまっている。

さらに注目すべきは、難民申請者および保護対象者の継続的な増加である。2025年4月1日時点での総数は過去最多の47万29人(プラス1万2744人)に達し、13四半期連続の増加を記録している。これにより、移民・難民制度に対する圧力が増していることは明らかである。

こうした状況を受け、6月初旬にはカーニー政権が包括的法案「強固な国境法(Strong Borders Act)」を提出した。同法案には、急増する28万4715件の難民申請への対応として、難民認定制度へのアクセス制限を含む内容が盛り込まれており、今後の審議が注目される。

特に人口の減少が顕著だったのはオンタリオ州(マイナス5664人)、ブリティッシュコロンビア州(マイナス2357人)など都市集中型の州であり、一方でアルバータ州やプリンスエドワード島では依然として人口増が続いている。

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