カナダのカーニー首相は2日、自動車大手の幹部と会談し、米国の関税措置によって打撃を受けている自動車工場を支援する方法を協議した。
カナダは国内で生産される自動車の大半を米国に輸出しているが、トランプ米大統領は米国内での生産促進に向け関税を活用すると繰り返し主張している。ホワイトハウスは4月上旬、外国からの自動車輸入に対して25%の関税を賦課した。ただし、米国製の部品を使用したメキシコおよびカナダ製の自動車とトラックについては、関税率を軽減する措置が盛り込まれている。
それでも、4月のカナダからの自動車・小型トラックの輸出は23%減少した。5月の貿易統計は、カナダ統計局が3日に発表する予定だ。
カナダでは、ゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティス、ホンダ、トヨタ自動車が生産拠点を構えている。フォード・モーターはトロント近郊に組立工場を保有しているが、現在は操業を停止している。GMとステランティスは米関税発動後、オンタリオ州の工場でのシフトを削減した。
カーニー首相は、カナダ自動車工業会(CVMA)の幹部、および加盟企業のGM、ステランティス、フォードの経営陣らと会談した。政府声明によると、米国との交渉や7月21日までの貿易合意締結に向けた取り組みについて協議。「カーニー首相は、カナダの労働者と産業にとって最良の合意を確保することが政府の最優先課題であると強調した」という。
原題:Carney Meets With Automakers as Factories Hit By US Tariffs (1)(抜粋)
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