三菱グランディス
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三菱自動車の欧州事業統括会社であるミツビシ・モーターズ・ヨーロッパ・ビー・ブイは2025年7月2日、欧州向けのコンパクトSUVである新型「グランディス」を発表した。
ルノーから供給されるOEMモデルの第3弾
新型グランディスは、三菱がアライアンスパートナーのルノーから供給を受けて販売するOEMモデルであり、同様の例としては「ASX」や「コルト」が挙げられる。
三菱がグランディスという名のモデルを欧州に投入するのは実に13年ぶりのことで、上述のとおり、新型はルノー・日産・三菱アライアンスの「CMF-B」プラットフォームを用いたコンパクトSUVとなる。広々とした利便性の高い室内空間が特徴で、マイルドハイブリッドモデル(以下、MHEV)とハイブリッドモデル(HEV)がラインナップされる。
便利な車内空間にはユニークな快適装備も
エクステリアデザインは、ラテン語で「大きい」「雄大な」という意となる車名にそぐうイメージを追求したもので、フロントフェイスには今日の三菱車ではおなじみの「ダイナミックシールド」のモチーフを採用。サテンシルバーのアクセントをあしらった光沢のあるブラックグリルも、目を引く特徴として挙げられる。
サイドビューに関しては、後方まで流れるようなルーフラインによって、ダイナミックなシルエットと広い室内空間を両立。グレードに応じて装備される、新設計の19インチアルミホイールも特徴だ。またリアには「スカルプチュアルヘキサゴン」と称するモチーフを採用しており、彫り込んだような六角形のモチーフによって力強さと三菱のDNAを、水平に配したリアコンビランプで、洗練されたモダンなイメージを表現しているという。
いっぽう、車内空間は2列5人乗車のシートレイアウトとなっており、後席には160mmの前後スライド機能を採用。ラゲッジスペースの積載容量を434~566リッターの間で調整できる。さらに、後席を倒せば荷室空間は1455リッターまで拡張が可能で、グレードによっては、ハンズフリー機能付きのエレクトリックテールゲートも装備される。
またキャビンスペースには、スイッチ操作でガラスの透過と調光の切り替えが可能なパノラマガラスルーフ(調光機能付き)も採用。ガラス部分の全面透過や全面調光に加え、「フロントは透過、リアは調光」「フロントは調光、リアは透過」といった設定も可能となっている。
インフォテインメントシステムはGoogleに対応
パワーユニットの設定は2種類。ひとつは1.3リッター直噴ガソリンターボエンジンにマイルドハイブリッド機構を組み合わせたもので、トランスミッションには6段MTと7段デュアルクラッチ式ATを用意。最高出力はいずれの場合も140PS(103kW)となっている。
もうひとつは、1.8リッター自然吸気ガソリンエンジンに2基のモーター/ジェネレーターを組み合わせたハイブリッドユニットで、こちらは156PS(115kW)の最高出力を発生。駆動用リチウムイオンバッテリーに十分な電気がある場合は、モーターのみでのEV走行も可能だ。また、駆動用バッテリーの残量を40%以上に維持する「Eセーブ」モードも搭載しており、EV走行したい場面や、強いモーターアシストが必要となる登坂路などに備え、電力を確保しておくこともできるという。
機能・装備は充実しており、縦型の10.4インチスマートフォン連携ディスプレイオーディオは、Googleの自動車向けアプリやサービスに対応。音声認識機能の「Googleアシスタント」や、ナビゲーション機能やリアルタイムの交通情報を提供する「Googleマップ」、音楽やゲーム、ビデオストリーミングなど、100以上のアプリを提供する「Google Play」の利用が可能だ。
携帯端末との連係機能も優れており、Apple CarPlayやAndroid Autoを使う際には、ワイヤレスでの接続が可能。端末にモバイルアプリ「Mitsubishi Motors」をダウンロードすれば、駐車位置の確認ができるカーファインダー機能や、遠隔操作でドアをロック/アンロックしたり、エンジンを始動したりできるデジタルキー機能を利用できる。
新型グランディスの生産を担うのはルノーのスペイン・バリャドリード工場で、2025年内に欧州で順次販売が開始される予定だ。
(webCG)
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