[メキシコ市 9日 ロイター] – メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が9日発表した5月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比4.42%に加速し、中央銀行の目標レンジ(3%プラスマイナス1%ポイント)を上回った。

金融政策の先行きが不透明になった。ロイターがまとめた市場予想は4.38%。前月は3.93%だった。

メキシコ中央銀行は先月、政策金利を0.50%ポイント引き下げ、今後の会合でも同程度の利下げを検討する可能性があると表明していた。 もっと見る

アナリストの間では今後の金融政策に関する見方が分かれている。

バンコ・バセの経済分析ディレクター、ガブリエラ・シラー氏は「インフレの加速を踏まえ、利下げサイクルを一時停止すべきだ」と主張。

一方、キャピタル・エコノミクスは「(インフレ率の加速は)主に非コア項目の上昇によるもので、中銀を悩ませるものではないだろう」と述べた。

ゴールドマン・サックスは6月に0.50%ポイントの利下げが実施される可能性は残っているが「数カ月以内にインフレ指標が改善しなければ」8月は利下げ幅を0.25%ポイントに縮小することが必要になるだろうと予想した。

5月のCPIは前月比では0.28%上昇。食品とエネルギーを除くコア指数は0.30%上昇。ともに市場予想をわずかに上回った。

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