8月に開催されるインターハイに向けた各地区の予選が幕を閉じ、あとは大舞台を残すのみとなった。こと長距離種目に関して言えば、各校ともに秋以降の駅伝シーズンに向けた試金石という形になる。そんな中に、従来のアフリカ系留学生とは少し違った形で日本にやってきた青年がいる。彼が日本の「駅伝強豪校」に進学した理由は一体何なのだろうか?《NumberWebインタビュー全2回の1回目/つづきを読む》

 男子5000mでは、日本代表の森凪也(Honda)と佐藤圭汰(駒澤大学)が、最後まで優勝争いを繰り広げた。だがその後方で実はもう1人、日本を拠点とするランナーが必死にフィニッシュラインに向かって歩を進めていた。

 結果は12位。先頭集団から50秒以上遅れて、14分18秒52でのフィニッシュとなった。

「みんな、力があるのは分かっていたが、初めての舞台で戦って……みんな強い。今回は(初のシニア代表で)経験が不足していたのと、緊張していて準備も足りない部分があったかなと思います」

 走り終えた後、台湾代表として挑んだレースの感想を聞くと、簡は流暢な日本語で答えてくれた。

「ちゃんと走らないといけない……と思っていたが、圭汰さんや凪也さんと戦えなかった。台湾にはちょっと申し訳ない。今回はやっぱり失敗かなと思っています」

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