イタリアのヴィチェンツァ地方裁判所は6月26日、ヴェネト州で発生したPFAS(ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物)による大規模な飲料水汚染事件で、化学大手ミテニの元経営幹部ら11人(そのうち日本人が3人)に対し、2年8ヶ月から17年の懲役刑を科す判決を下した。被告らはPFASによる環境汚染の危険性を認識しながら、長年にわたり対策を怠ったと判断した。

 ミテニは、1965年にRimarの社名で創業し、1968年にPFASの生産を開始。1988年に、イタリア国営化学エニケム(EniChem)51%、三菱商事が49%を出資し、同社を買収した後、社名をMiteni(ミテニ)に変更している。さらに1996年に三菱商事が完全子会社化。三菱商事は、2009年に株式をイタリア投資ファンドICIGに売却し、同事業から撤退したが、その後も同社の経営陣の出向は継続していた。

 ミテ二のPFAS汚染が公になったのは2013年。また同社は2018年に経営破綻し、全工場が操業を停止。清算手続に入った。

 問題となっている化学工場は、ヴィチェンツァ県トリッシーノ市に位置し、1990年代から2013年までPFASを含む化学製品を製造。工場から未処理の排水が排出されたことで、ヴェネト州内の川や地下水が汚染され、アルツィニャーノ、ロニゴ、モンテッキオ・マッジョーレ等の周辺複数都市の飲料水供給に深刻な影響が生じた。ヴェネト州当局によると、影響を受けた住民は約35万人。胎児や子どもへの発育影響、不妊症、甲状腺疾患、発癌リスクの増大が指摘されている。

 同裁判では、民事訴訟としては、…

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