ウクライナ、対人地雷禁止条約から脱退表明 ロシアに対抗

ウクライナのゼレンスキー大統領は6月29日、対人地雷の生産や使用を禁じる対人地雷禁止条約(オタワ条約)から脱退する方針を定めた大統領令に署名したと発表した。28日、キーウで撮影(2025年 ロイター/Thomas Peter)

[キーウ 29日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は29日、対人地雷の生産や使用を禁じる対人地雷禁止条約(オタワ条約)から脱退する方針を定めた大統領令に署名したと発表した。ウクライナ侵攻を続けるロシア軍の戦術に対処するために必要な措置だとしている。

ウクライナは2005年にこの条約を批准した。

ロシアと国境を接するフィンランドや旧ソ連のバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)、ポーランドも、この条約から脱退するか、脱退する意向を示している。

ゼレンスキー氏はビデオ演説で、ロシアはこの条約に一度も加盟したことがなく、弾道ミサイルなどの兵器とともに対人地雷を使用していると指摘。

対人地雷は「防衛上、代用できない装備だ」と述べた。

ロシアはウクライナの一部で対人地雷を広範囲に使用している。

ウクライナ議会のロマン・コステンコ議員は条約からの脱退には議会の承認が必要だと指摘。「これは戦争の現実が長い間求めてきた措置だ。敵が何の制限もない環境で、われわれだけが制約を受けたままではいられない」と、自身のフェイスブックに投稿した。議会で討議される時期には言及しなかった。

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