メキシコ中銀、4会合連続0.5%利下げ 今後下げ幅縮小も

 6月26日、メキシコ中央銀行は、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ、2022年8月以来の低水準となる8.0%とした。写真は、メキシコ中央銀行。2024年4月、メキシコ市で撮影(2025年 ロイター/Henry Romero)

[26日 ロイター] – メキシコ中央銀行は26日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ、2022年8月以来の低水準となる8.0%とした。決定は全会一致ではなかったものの、大方の予想通りとなった。

ヒース副総裁が唯一反対し、金利を従来の8.5%に据え置くことを支持した。同氏はこれまでの決定では利下げに賛成していた。

ロイター調査では、エコノミスト26人のうち21人が50bpの利下げを予想していた。

ヒース氏は今月上旬、ロイターに対し、インフレ率が明確な下降基調を取り戻すまで、より慎重なアプローチを支持すると述べていた。

メキシコのインフレ率はここ数カ月で上昇し、5月に中銀の目標レンジ(3%プラスマイナス1%ポイント)を超えた。6月前半には4.51%と、5月後半からやや低下したものの、それでも依然として目標を上回っている。

中銀は26日の声明で、年末の平均総合インフレ率の見通しを5月の3.3%から3.7%に引き上げたが、2026年第3・四半期に3%に収束するという予測は据え置いた。

中銀は景気が低迷し、貿易摩擦や地政学的情勢に伴う不確実性に直面する中、インフレ抑制と景気支援という二つの課題のバランスを取ろうとしている。

中銀は今回の決定について、「為替レートの動向、経済活動の低迷、世界的な貿易政策の変化による影響の可能性を考慮して行われた」と説明。今後、政策金利のさらなる調整を検討すると声明で述べた。

今回は過去3回の金融政策決定で言及された「同程度」の利下げを検討するという文言が含まれなかった。

ロイターが5月に行った民間アナリスト調査では、中銀が年内の利下げ幅を縮小すると予想された。年末時点の金利水準の予想中央値は7.5%だった。

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