公開日時 2025年06月28日 05:00

島根県から伊計島視察 地域づくりのヒント学ぶ 浜田市議会8人
伊計島共同売店を視察して質問する島根県浜田市議会議員ら=5日、うるま市与那城の伊計島共同売店

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琉球新報朝刊

 【伊計島=うるま】島根県浜田市の市議会議員が5日、「主体性のある街づくり」を実践する地域視察で、うるま市与那城の伊計島(玉城正則自治会長)を訪れた。
 浜田市議会の最大会派、山水海(永見利久会長)に所属する議員8人が参加し、人口減少で地域サービスの提供が厳しくなっている同市で今後どのような活路が見いだせるか、伊計島の取り組みにヒントを得ようと熱心に耳を傾けた。
 沖縄発祥の相互扶助組織「共同売店」の仕組みや、半世紀ぶりに復活させた麦栽培の経緯、島の資源を守りながら持続可能な観光の可能性を探る「伊計島憲章」の策定など、玉城自治会長から自治の精神に沿った活動について説明を受けた。
 人口約200人、高齢化率7割を超える伊計島で、地域住民を中心に若者や移住者を巻き込む活発な取り組みが紹介されると、自治会の加入率や共同売店の運営方法、地域づくりに関する住民の関心度など、質問が相次いだ。
 玉城自治会長からは「限りある行政サービスにばかり頼らず、自分たちでできることは自分たちで。そこから自分ごととしての関心が生まれる」とメッセージが送られた。
 意見交換を終えた三浦大紀議員は「大変有意義で面白い時間だった。(浜田市でも)自分たちの足元にあるものを徹底的に生かし、自力をつけながら主体性の増幅を目指したい」と、地元での活動に意欲を示した。(石川優子通信員)

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