別府市で大学生が車にはねられて死亡し、28歳の容疑者が「重要指名手配」に指定されているひき逃げ事件は29日で発生から3年となります。
「重要指名手配」に指定されている事件について寄せられた情報は、26日までに1万件を超えたということで、警察は容疑者の逮捕に向けて、引き続き協力を呼びかけています。
3年前の6月29日、別府市の交差点で大学生2人がはねられ、このうち、当時19歳の大学生が死亡したひき逃げ事件では、八田與一容疑者(28)が、全国の警察を挙げて捜査する重要指名手配にひき逃げの容疑者としては初めて指定され、警察は今月2日に殺人と殺人未遂の疑いでも逮捕状を取りました。
今月に入ってから26日までに、事件に関する情報は新たに443件寄せられ、合わせて1万43件になったということです。
最も多かったのが「容疑者に似た人物を見た」という目撃情報で、9469件と9割を超えています。
また、関東地方からの情報が最も多いということです。
警察は事件から3年となる29日、大分、東京、大阪、愛知、福岡、沖縄、それに北海道の7都道府県で、合わせておよそ2万枚のチラシを配って事件についての情報提供をさらに呼びかけることにしています。
【遺族は】
事件で大学生の息子を亡くした母親は、コメントを発表しました。
その中では、冒頭「息子がこの世からいなくなってあっという間に3年が過ぎようとしています。未だに信じられません」とつづっています。
そして「どうして被害者遺族である私たちがこんなに必死になって捜さなければいけないのか。こんなにも捕まらないなんて」などとしています。
さらに「もっと幸せな時間をこれからは過ごすはずでした。笑って息子の成長を喜ぶはずでした。せめて私たちの生活から八田容疑者を捜す時間をなくしたい」などと結んでいます。
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