欧州の天然ガス価格は、中東情勢の緊張に伴う供給不安が和らいだことを受け、週ベースでは約2年ぶりとなる大幅な下落となりそうだ。
天然ガス先物は27日、一時3.1%下落し、6営業日連続で値下がりしている。今週の下落幅は約2割に達する見通しで、2023年7月以来最大の週間下落となる。欧州のガス指標であるオランダの翌月渡し先物は、アムステルダム時間午前10時30分時点で、前日比2.4%安の1メガワット時=33.270ユーロで取引されている。
米国のトランプ大統領の仲介により、23日にイランとイスラエルの間で突如として停戦が成立し、世界の液化天然ガス取引の5分の1を占めるホルムズ海峡の混乱リスクが後退したことで、価格は急落した。

その前の2週間は、イスラエルとイランの衝突の激化により、エネルギー価格が上昇していた。ホルムズ海峡で混乱が生じれば、カタールからのLNG供給が危険にさらされる可能性があった。同国からの供給は、欧州のLNG輸入の約10%を占める。
中国からのLNG輸入需要が引き続き低迷していることも市場の冷却要因となっている。この時期としては、例年よりも多くの燃料が欧州に流入している。中国のLNG需要は、米国の関税引き上げによる景気低迷の影響を受けていた。ただ、米中は26日、対抗措置の緩和を含む貿易枠組みで合意したとしている。
コンサルティング会社エナジー・アスペクツは、欧州の貯蔵施設が法定の備蓄目標をほぼ達成すると予想し、年内の価格を1メガワット時=38.30ユーロと見込んでいる。
原題:Europe Gas Set for Biggest Weekly Drop in Two Years as Risks Ebb(抜粋)

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