国連薬物犯罪事務所(UNODC)は、オーストラリアとニュージーランドのコカイン使用率が世界で最も高いと発表した。

  UNODCが26日に発表した2025年版「世界薬物報告書」によると、地域別のコカイン総使用者数は米州が最多、次いで欧州だが、人口に対する割合で見ると、オーストラリアとニュージーランドが最も使用率が高かった。23年においては15-64歳の約3%がコカインを使用しており、この比率は米州の約2倍、欧州の約3倍に相当するという。下水の分析結果からは、この2カ国でのコカイン使用は主に断続的とみられるとしている。

  報告書は、違法薬物およびその背後にいる犯罪組織に対する世界的な対応の厳しさを浮き彫りにしており、新たな不確実性が課題の悪化を招いていると指摘している。

  国連によると、23年にはコカインの生産量、押収量、使用量がいずれも過去最高を記録し、世界でも最も急速に拡大する違法薬物市場となった。違法薬物の使用者は世界全体で推計3億1600万人に達したという。

  UNODCのガーダ・ワーリー事務局長は声明で、「組織的な薬物密売グループは引き続き適応しながら、グローバルな危機を悪用し、脆弱(ぜいじゃく)な層を標的としている」とし、「われわれは予防に投資し、違法な供給チェーンのあらゆる段階で薬物取引の根本原因に対処しなければならない」と強調した。

  報告書によると、コカイン密売組織はアジアとアフリカの新たな地域に進出している。しかし、オーストラリアは相対的に豊かであるほか、同国の薬物使用者が薬物に支払う価格も高いことから、長期にわたり、犯罪組織にとって魅力的な市場となってきた。広大な海岸線も、国境当局による違法な輸送の阻止を困難にしている。

  国連報告書によると、世界で最も広く使用されている薬物は引き続き大麻で、使用者は2億4400万人と、15-64歳の世界人口の4.6%を占めるという。オーストラリアとニュージーランドでは大麻の使用率が12%を超えた。

  エクスタシーなどと呼ばれるMDMAについても、オーストラリアとニュージーランドの使用率が世界で最も高い状態が続いていると報告書は指摘した。

原題:The World’s Biggest Users of Cocaine Are in Australia (1)(抜粋)

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