ハイテク業界団体であるコンピューター・情報産業協会(CCIA)欧州支部は26日、欧州連合(EU)に対し、人工知能(AI)に関する包括的な法律「AI法」の導入を停止するよう求めた。写真は英ロンドンで2月撮影(2025年 ロイター/Isabel Infantes)
[ストックホルム 26日 ロイター] – ハイテク業界団体であるコンピューター・情報産業協会(CCIA)欧州支部は26日、欧州連合(EU)に対し、人工知能(AI)に関する包括的な法律「AI法」の導入を停止するよう求めた。拙速に導入すれば、欧州におけるAIの普及が危うくなる恐れがあると主張した。
CCIAにはアルファベット(GOOGL.O), opens new tab、メタ・プラットフォームズ(META.O), opens new tab、アップル(AAPL.O), opens new tabといった企業が加盟している。
EUのAI法は昨年6月に施行され、さまざまな条項が段階的に導入される予定となっている。このうち汎用目的AI(GPAI)の規則を含むAI法の重要な条項は、8月2日に適用される予定。だが5月2日に見込まれていたGPAI規則の公表は、一部が遅れている。
CCIA欧州支部のシニア・バイス・プレジデント、ダニエル・フリードレンダー氏は「AI法の重要な部分が施行の数週間前になっても公表されていない状況下、AI法を適切に運用していくには停止が必要だ。さもなければ、技術革新を全面的に停滞させるリスクがある」と述べた。
26─27日のEU首脳会議を控え、スウェーデンのクリステション首相らの政界首脳もAI法が「混乱を招いている」として導入停止を求めている。
アマゾン・ウェブ・サービスが実施した調査では、欧州企業の3分の2超はAI法の下で自社が負う責任について理解しかねていると回答した。
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