トランプ米大統領は24日、自身が前日発表した停戦合意をイスラエルとイランがいずれも破ったと非難し、合意を順守するよう両国に強く求めた。これを受けて、現時点でイスラエルとイランの双方が停戦合意を順守しているもようだ。
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イスラエルのネタニヤフ首相はトランプ氏と協議し、イランへの追加攻撃を見送ることに同意した。イスラエル首相府が声明を発表した。イスラエルは停戦発効後に、テヘラン近郊のレーダー施設を破壊したが、これはイランから発射された3発のミサイルに対する報復だったとしている。
トランプ氏はこれに先立ち、イスラエルに対して「爆弾を落とすな。それは重大な違反だ。パイロットを今すぐ帰還させろ!」と自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿。とりわけ同国への怒りをあらわにしていた。
トランプ氏はまた、「両国はあまりに長く、激しく戦ってきたせいで、もう何をしているのか自分たちでも分かっていない」と記者団に語り、不満を示していた。
これらトランプ氏の投稿や発言は、イスラエルとイランの停戦がいかに脆弱(ぜいじゃく)であるかを浮き彫りにする。
それでも、トランプ氏は停戦は維持されるとの見方を表明。「両国ともに停戦に違反したと思う」と記者団に述べる一方、停戦は破綻しつつあるかとの問いには「そうは思わない」と答えた。
24日朝時点では、イスラエルとイランが相互に攻撃を継続。イスラエルではミサイル攻撃で4人が死亡、イラン側も少なくとも9人が死亡したと明らかにした。
トランプ氏が停戦発効を発表した直後、イスラエルはイランによるミサイル攻撃があったと主張。イラン側はこれを否定したが、イスラエルは断固とした対応を取ると表明していた。
イラン革命防衛隊は、「停戦発効直前の数分間」にイスラエルに向けて14発のミサイルを発射したと発表。イスラエルによる攻撃で複数の軍事要員が殺害されたことへの報復だと主張した。
6月13日に両国の軍事衝突が始まって以降、イラン政府の発表によると、同国の死者数は606人に上った。一方、イスラエルの救急当局は、24日朝の4人を含め、イランのミサイル攻撃でこれまで28人が死亡したと明らかにしている。
原題:Truce Between Israel and Iran Back On After Trump Lashes Out(抜粋)
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