▼自己紹介
Yamanashi Movies Connect(以下、YMCとします)の代表を務める依田と申します。普段は精神保健福祉に関する仕事をしています。YMCは行政職員や、教職員、議会議員、県内の大学生などで構成する、山梨では上映予定のない映画や、改めて上映することが山梨にとって良い影響が見込まれる映画の上映会などを開催し、映画を通して様々な事柄の普及啓発や問題提起を行うことを目的とした有志の集まりです。
山梨には昔、県庁所在地である甲府市を中心に多くの映画館があり、街を賑わせていました。ですが、時代の移り変わりとともに衰退し、現在甲府市内に常設された映画館はひとつもありません。このYMCは、まだ甲府市街にたくさんの映画館がある時代に青春時代を過ごした高校の同級生が中心となりスタートしました。映画を見て、1人物思いに耽る、仲間と語り合う、新しい価値観や文化に触れ、知り、気づき、学ぶ、映画だからこそ体験できるそんな素敵なひと時を皆様と共有できればと思います。
▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ
今回自主上映会を企画している映画は合同会社東風様の『どうすればよかったか?』というものです。
私はこの映画を知り、山梨では上映予定もなかったので、すぐに特急あずさで東京に向かいました。軽い気持ちで観に行ったのですが、帰り道は電車に揺られながら、本当にたくさんの思いにかられました。
そして、この映画を山梨の方々になんとか見てもらうことができないかと思い立ちました。精神疾患はまだまだ、十分に普及されているとは言えません。ですが、誰にでも、自分や自分の大切な人がかかる可能性がある、そういう病気です。この映画の上映は、山梨県の精神科医療や精神保健福祉の普及にきっとプラスになってくれると思いました。
何気なく買ったパンフレットには、自主上映会の案内が書いてあり、友人に相談したところすぐに都内まで足を運び観覧してくれ、今回のプロジェクトに取り組むことが決まりました。さっそく配給会社である合同会社東風様と連絡をとらせていただき、プロジェクトを行うこと、名称使用と画像掲載を行うことの許諾をいただけました。
ほんの少しかもしれませんが、この上映会が山梨県全体として精神保健への関心を深めるきっかけになれば、と思います。
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▼私が観た『どうすればよかったか?』と統合失調症
統合失調症、聞きなれない方もいるかもしれませんが、精神疾患の代表的なもののひとつです。この病気はだいたい100人のうち1人くらいがかかると言われていて、単純計算で考えると、中学や高校の同じ学年に1人は発症する可能性があるという計算になり、ものすごく珍しいという病気ではありません。古くは、狐憑きや悪霊のしわざと考えられ、時代が現代に近づいてもなお、座敷牢という名の檻が、この病気に悩まされる方々を閉じ込めてきました。そして、現代においても、映画や小説の題材として、時にセンセーショナルに取り扱われることもあり、その多くはドラマティックに修飾され切り取られた、統合失調症の断片のように感じます。
『どうすればよかったか?』はドキュメンタリー映画です。そこには観客をワッと驚かすような大どんでん返しも、とびっきりのロマンスもありません。ただ、そこには、統合失調症を発症した方とその家族がいて、それぞれが自分のやり方で、家族と向き合おうとしていた。そんな家族の表情、言葉、息遣いが生身の重たさをもって、何度も何度も疑問を投げかけてきました。このわかりあえなさを『どうすればよかったか?』と。
▼プロジェクトの内容とご支援のお願い
自主上映会開催予定(時間は変更の可能性あり)
日時:9月20日(土)
13:00~開場
13:30~上映開始
15:30~シンポジウム(当事者、精神科医など4名を予定)
16:30 終了
会場:山梨県立大学池田キャンパス講堂(駐車場あり)
座席数:280席程度
入場料:無料
学生や地域住民、普段は病院で患者さんが受診するのを待ってくれている病院の職員、似たような境遇のご家族の相談を受けるかもしれない自治体の職員など、出来るだけ多くの方に気軽にお越しいただけるよう、入場料は無料とします。
また上映会終了後には当事者や精神科医によるシンポジウムを予定しております。280席満席となった場合、配給会社への上映料やチラシ代に加えて、シンポジストへの謝礼、クラウドファンディングの手数料も考慮し、目標金額220,000円としました。
皆様のあたたかなご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
プロジェクト成立後、天災等やむを得ない事情(緊急事態宣言などコロナウイルスによる影響を含む)により上映会を開催できなかった場合、延期とし、改めて上映会を開催いたします。
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