カナダとインドは新たな高等弁務官(大使に相当)を任命することで合意した。2023年に起きたシーク教指導者の殺害をきっかけに外交官を相互に追放するなど両国の関係は冷え込んでいたが、今回の合意は関係修復に向けた大きな一歩となる。

  カナダ首相府の発表によると、カーニー首相とインドのモディ首相は17日、カナダのアルバータ州カナナスキスで開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて会談し、両国における大使館業務の正常化に向けて協力する方針で一致した。

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カナダのカーニー首相(左)とインドのモディ首相(右)(17日)

Photographer: Geoff Robins/AFP/Getty Images

  モディ政権は、カナダのトルドー前首相との関係が極めて悪化していた。トルドー氏は23年、バンクーバー近郊で発生したカナダ国籍のシーク分離主義者殺害事件にインド政府が関与したという「信頼できる主張」があると表明。インド政府はこの主張を否定し、トルドー政権が危険な過激派を擁護していると反発していた。

  インド外務省の発表によると、モディ、カーニー両氏は幅広い分野における閣僚級および実務レベルの対話を再開することで合意し、クリーンエネルギーやデジタルトランスフォーメーション(DX)、人工知能(AI)などで協力する機会についても協議した。

  インドのミスリ外務次官は、「両首脳はこの非常に重要な関係の安定性を取り戻すため、段階的な措置を講じることで合意した」とし、最初の措置として両国首都への高等弁務官の早期派遣や「他の外交的措置」の実施を挙げた。

  事情に詳しい関係者によると、今後両国は国境を越えた犯罪に関する情報共有を強化する見通し。両国の法執行機関が参加する新たな情報共有協定が策定中で、これにより国際犯罪組織やテロリズム、過激派活動に関する情報交換が可能になるという。

原題:Canada, India Agree to Name New Ambassadors After Expulsions (1)(抜粋)

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