インド西部アーメダバードで12日午後に起きたエア・インディア(AI)171便の墜落事故は、インド保険市場最大規模の4億7500万ドル(約682億円)の保険金請求につながる見通しで、航空保険業界にも激震となりそうだ。
AIに保険を提供している保険会社の一つ、インド総合保険会社のラマスワミ・ナラヤナン会長兼マネージングディレクターは「今回の航空保険金請求は、インドの保険業界の歴史で最大級になる可能性がある」と述べた。
ナラヤナン氏によると、「ハル」と呼ばれる機体とエンジンの損害に対する請求額は約1億2500万ドルに上る見通しで、乗客などの死亡による賠償責任保険はさらに約3億5000万ドルが見込まれている。グローバルデータによると、この金額は2023年のインド国内の航空保険市場の年間保険料総額の3倍以上に相当する。
12日の事故では、アーメダバードの人口密集地域にAI機が墜落し、乗客・乗員241人と地上にいた複数人が死亡し、過去10年以上で最悪の航空事故となった。衝撃はインドだけでなく、国際的な航空保険や再保険市場全体にも波及するとみられる。
インドの航空会社にとっては、今後の保険料が上昇する要因になる。事情に詳しい関係者によると、今回の事故を受け、インド航空業界全体で現在または次回更新時に、保険料の引き上げは避けられない見通しだ。
さらに、今回の事故には外国籍の犠牲者も含まれていることから、各国の法制度に基づいた請求が加わり、保険金額はさらに膨らむ可能性があると関係者は述べている。AIの広報はコメントの要請に対し、今のところ返答していない。
ナラヤナン氏によると、保険会社はまずハル請求に応じ、その後に賠償責任請求の処理に進むとみられる。同氏は「賠償責任保険の清算には時間がかかるだろう」と述べた。
インドの国内保険市場への影響については限定的とみられている。グローバルデータの保険データによると、AIの保険会社2社は、引き受けた保険の大半を海外の再保険会社に移転しており、航空保険による収入は全保険料収入の1%程度にとどまる。
原題:Air India Crash Seen Triggering $475 Million in Insurance Claims(抜粋)

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