8大会連続のW杯出場を決めたサッカー日本代表。その評価はヨーロッパ各国で高まっており、権威的専門誌で知られる『フランス・フットボール』誌が日本サッカー特集を組んだ。同誌編集長が語る本音やMF久保建英へのインタビュー要旨などをお届けする。〈全6回/第3回につづく〉

 フランス・フットボール(FF)誌による日本特集の第2回、ヴァンサン・ガルシア編集長へのインタビュー続編である。日本の文化であるマンガはフランスでも広く親しまれているが——その中で新世代のサッカーマンガとして、ヨーロッパで『ブルーロック』が大人気だという。日本サッカーへの忌憚のない意見とともに、深掘りして聞く。

クボはマンガを話題に打ち解けた、と

――キャプテン翼の人気はあるのはわかっていましたが、ブルーロックも同様ですか。

「その通りだが、それはフランスばかりではない。他の国でも同じことは起こっている。久保建英が巻頭インタビューで語っているように、彼がヨーロッパにやって来た時にマンガの洗礼を受けたと。たぶんキャプテン翼のことだろう。

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 私が語れるのはフランスのことだけだが、フランスでは1980年代にキャプテン翼が大流行した。マンガはあらゆる世代に影響を与えた。久保はマンガを話題にすることで、チームメイトと打ち解けられたしいい関係が築けたと語っている。キャプテン翼だけに限らず、マンガ全般に言えることだ」

――そうかも知れません。

「また日本は私が個人的に好きで、過去に2度訪れた」

――それは観光ですか、それとも仕事で来たのでしょうか。

「2度とも観光だ。1度は友人と、もう1度はこの2月に子供たちと一緒だった。日本が好きだし、日本を尊重している。ブルーロックやキャプテン翼、東京のサッカー熱など興味深いテーマがたくさんある。特集号を出せるだけのものが日本にはある。私の個人的な興味と日本をめぐる状況、すべてがうまく絡み合い、また結果としても大きな成功を収めた」

W杯ではドイツだけでなくスペインにも勝っただろう?

――文化的側面はそうですが、日本サッカーそのものはどうでしょうか。

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