公開日時 2025年06月15日 05:00更新日時 2025年06月15日 16:03

ブラジルからも「平和の礎」読み上げ参加 県系の元留学生ら 沖縄戦
読み上げを終え、感想を語り合う「うりずん会」のメンバーら

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宮沢 之祐

 沖縄に留学経験のあるブラジルのウチナーンチュらでつくる「うりずん会」が14日(現地時間13日)、「沖縄『平和の礎』名前を読み上げる集い」に参加し、ブラジルから戦没者の名前を読んだ。海外の県系人の団体参加は初めて。

 平和の礎に記された24万人余りの名前を読み上げる市民運動は今年で4回目。インターネットで県内外を結び、慰霊の日までの23日間続く。

 同会は県費留学生や研修生のOBらが1995年に発足させ、会員は約200人。元会長で、今年3月まで沖縄で歴史などを学んだ社会学者の松本カリナ沙登美さん(36)がブログなどで参加を募った。

 この日は6人が500人の名前と年齢を読んだ。最初の自己紹介はポルトガル語だったり、うちなーぐちだったりした。それぞれのルーツとなる地名を挙げた。

 約40分かけて読み上げた後、松本さんは「500人を読むだけでこんなに時間がかかり、24万人という数字がとても多いものだと改めて気付いた」と述べた。

 ほかの参加者も交えて「年齢の分からない人もいて悲しかったが、その名前を読むことができてよかった」などと感想を語り合った。

(宮沢之祐)

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