非常口付近が安全か、座席位置に関心高まる インド機墜落事故巡り

インドで12日に発生したエア・インディアのボーイング787型ドリームライナーが墜落した事故で、唯一の生存者の座席「11A」が非常口近くだったことを受け、事故の際にも生存しやすい条件に関心が集まっている。ただ、航空専門家は、航空機の座席配置は機種によって異なるほか、生存の可否には事故の状況など、さまざまな要因が複雑に絡み合うと説明している。(2025年 ロイター/Joshua Lott)

[ロンドン 13日 ロイター] – インドで12日に発生したエア・インディアのボーイング787型ドリームライナーが墜落した事故で、唯一の生存者の座席「11A」が非常口近くだったことを受け、事故の際にも生存しやすい条件に関心が集まっている。ただ、航空専門家は、航空機の座席配置は機種によって異なるほか、生存の可否には事故の状況など、さまざまな要因が複雑に絡み合うと説明している。

1971年以降の事故を分析した2007年の調査によると、後方座席の方が生存確率が高かった。また、一部の専門家は、翼の部分の安定性が高いと指摘している。

出口近くに座ると、早めに脱出できる可能性が高くなるものの、事故の影響で出口が機能しなくなる場合もある。エア・インディア機の生存者は、機体の反対側は衝突した建物の壁でふさがれていたと述べている。

24年1月に発生したボーイング737MAX型機の客室パネルが飛行中に吹き飛んだ事故では、穴が開き、隣接する座席が損傷した。

通路側の座席は早く脱出できる可能性がある一方、手荷物が頭部に落下するリスクが高く、こうしたことは重大事故よりもはるかに多く起きている。専門家は、機内での安全説明に注意を払うことが、生存の確率を高める効果的な方法だと指摘している。

日本航空の旅客機エアバスA350が24年1月、羽田空港着陸直後に海上保安庁の航空機と衝突して炎上した事故で、日航機の乗客乗員が全員助かったのは、荷物は持たないなど客室乗務員の避難指示がしっかり守られたことが要因の一つだったとされている。

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Joe Brock is Reuters’ aerospace and defense editor, based in Los Angeles, where he leads a global team of reporters covering airlines, aerospace, weapons manufacturers, and the space industry. Joe has previously worked in Singapore, Johannesburg, Abuja and London as a reporter and bureau chief. He has received several awards for his investigative journalism, including from the Society for Advancing Business Editing and Writing and The Society of Publishers in Asia.

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