サムライブルーは、5日に敵地でオーストラリアに0-1で敗れた後、10日にホームでインドネシアに6-0と大勝して、2026年ワールドカップ(W杯)アジア予選の全日程を終えた。この2試合を含むW杯アジア予選におけるサムライたちのプレー内容、W杯に出場すると予想する選手とスタメン、そしてチームがW杯開幕までに解決すべき課題などについて、ブラジルメディアきっての日本通であるチアゴ・ボンテンポ記者に意見を聞いた。

オーストラリア戦、不思議な展開だったね

――オーストラリア戦で、日本は今回のW杯予選を通じて唯一の敗北を喫しました(2次予選で6戦全勝、3次予選で7勝2分1敗、合計13勝2分1敗)。まず、この試合の日本の先発メンバーをどう思いましたか?

「意外だった。インドネシアよりオーストラリアの方が手強いから、森保一監督はこの試合に主力を起用すると思っていた。しかし、この予想は裏切られ、CB町田浩樹とMF鎌田大地を除いて現時点では各ポジションの2番手かそれ以下の序列の選手が先発した」

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――それでも、日本は試合の大半の時間帯で主導権を握ります。

「不思議な展開だったね。ホームで、しかも勝利を必要としているはずのオーストラリアが守備に重点を置き、引き分け狙いのようなプレーをしていた。日本の方がチーム力が上、ということを認めた現実的な戦い方で、昨年10月の日本での対戦と同じだった」

――日本はいくつかのチャンスは作ったものの、決め切れなかった。そして、試合の最終盤、痛恨の失点を喫します。オーストラリアが日本の右サイドを崩してクロスを入れ、MFアジズ・ベヒッチが右足で決めた。

「狭いスペースで人数をかけて攻められ、CB瀬古歩夢が突破されてクロスを許した。ベヒッチのシュートは見事だったけどね」

ワタナベ、フジタ、ヒラカワは上出来だった

――2009年以来、オーストラリアに16年ぶりの敗戦。今予選では1分1敗で、一度も勝てなかった。

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