独失業者数、5月は予想以上に増加 景気低迷が影響

5月28日、ドイツ連邦雇用庁が発表した5月の雇用統計によると、失業者数は予想以上に増加した。写真は連邦雇用庁のナーレス長官。ベルリンで2024年9月撮影(2025年 ロイター/Nadja Wohlleben)

[ベルリン 28日 ロイター] – ドイツの失業者が5月に予想以上に増加し、10年ぶりに300万人に近づいている。景気低迷が雇用に影を落とし、メルツ新政権に一段の圧力となっている。

連邦雇用庁が28日発表した5月の雇用統計によると、失業者数(季節調整後)は前月比3万4000人増の296万人。ロイターがまとめたアナリストの予想は1万人増加だった。

失業率は6.3%で前月と変わらず。市場予想と一致した。パンデミックを除くと2015年12月以来の高水準となる。

求人件数は63万4000件で前年同月から6万7000件減少した。

連邦雇用庁のナーレス長官は「労働市場はトレンド反転に必要な追い風を受けていない。このため失業率は夏の間、上昇し続けるだろう」と述べた。

バス労働相は「労働市場の統計は、成長を生む景気対策が早急に求められていることを示す」と述べた。

パンテオン・マクロエコノミクスは今後数カ月で失業率が6.5%に上昇すると予想する。

ドイツ銀行のエコノミスト、マルク・シャッテンベルク氏は、サービス業の採用意向が明るい材料だとし「米国と欧州連合(EU)の貿易問題が早期に解決すれば、ドイツ経済が今年、小幅に成長し、労働市場に追い風が吹く可能性があると述べた。

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