天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会 2回戦(vs.アビスパ福岡戦)に臨む
沖縄SVのメンバーが発表されました。

 

スターティングメンバー
GK 31 宮﨑 浩太朗
DF 2 水越 陽也
DF 3 藤﨑 将汰
DF 8 沼田 圭悟
DF 15 大野 篤生
MF 14 高塩 隼生
MF 16 有田 朱里
MF 20 冨久田 和真
MF 27 下口 竜空
FW 18 上野 瑶介
FW 34 川中 健太

 

ベンチメンバー
GK 1 花田 力
DF 25 篠田 翔太
DF 4 矢口 駿太郎
DF 5 松下 大祐
MF 29 村田 達哉
MF 32 荒井 秀賀
FW 19 安藤 阿雄依
FW 9 我那覇 和樹

 

 

プレビュー:vs.アビスパ福岡

【天皇杯プレビュー】J1の壁を越えるか、沖縄SVの挑戦

6月11日(水)、天皇杯2回戦においてアビスパ福岡対沖縄SVが行われる。舞台は福岡の本拠地・ベスト電器スタジアム。J1とJFLというカテゴリーの差を超え、沖縄SVがJリーグクラブに挑む絶好の機会だ。

 

沖縄SV:積み重ねた準備と自信を胸に

沖縄SVはJFLで躍進中のチーム。直近のリーグ戦ではヴェルスパ大分と1-1で引き分けたが、攻守にわたり強度あるプレーを披露した。注目はFW川中健太。前節での鋭い抜け出しからのゴールは、自身の推進力と連携力の高さを証明した。

守備ではキャプテンDF藤﨑将汰が軸となり、GK宮崎浩太朗とともに堅守を構築。失点数8はJFLで2番目に少ない数だ。宮崎は「ミスを恐れず前向きにプレーする」ことを沖縄SVのスタイルと語る。藤﨑も「冷静に、慌てず対応することが鍵」と語っており、J1の攻撃に対しても一歩も引かない覚悟がにじむ。今年ジェフ千葉から期限付き移籍のDF矢口駿太郎は「J1と戦えることは自身の価値を証明する場。対人の強さでチームを助けたい」と意気込みを語った。

小野木玲監督は「我々が上を目指す以上、過密日程は歓迎すべきもの。J1と同じ土俵で戦う機会」と選手に伝え、福岡戦に向けての準備を重ねてきた。「中3日の中で何ができるか。ピッチ内外含めた準備が問われる」と、梅雨明けしたばかりの沖縄の暑さと時間の制約を乗り越える密度の高いトレーニングを実践している。

福岡戦は「自分たちの積み重ねてきたサッカーがどこまで通用するか」を測る重要な一戦。小野木監督は「勝ちたいだけでは勝てない。自分たちらしさを貫き、仕掛けられるかが勝負の鍵」と語った。

 

福岡の警戒ポイント

福岡は、直近のルヴァンカップで広島と激闘を繰り広げたばかり。120分間戦い抜き、PK戦で敗退したことで、肉体的・精神的な疲労は否めない。一方で、切り替えの速さやサイド攻撃の多彩さは特筆すべきポイント。特にウイングバックとシャドーの連携が滑らかで、サイドから中央に鋭く切り込む形は沖縄SVにとって大きな脅威となる。

空中戦だけでなく地上戦での崩しも可能な福岡。球際の強さとセカンドボールへの反応には注意が必要だ。また、福岡は前線でのフィジカルバトルに長けた選手が多く、1対1の対応力が試される展開が予想される。

カテゴリーを超えた挑戦にはいつもドラマがある。同じ福岡を相手に2022年の天皇杯で0-3で敗れた悔しさを胸に、沖縄SVは成長と覚悟を持ってベスト電器スタジアムのピッチに立つ。「自分たちらしさ」をどこまで貫けるか。その一瞬一瞬が未来を変える。

 

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文・写真:仲本 兼進(RYUKYU SOCCER PRESS)

 

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