韓国の李在明大統領は、国内企業によるステーブルコイン発行を認めるという選挙公約の実現に向け迅速に動き出している。これにより、世界的に活発な韓国のデジタル資産市場にさらなる追い風が吹く可能性がある。
3日投開票された韓国大統領選挙で勝利を収めた李氏は、ステーブルコイン導入を積極的に支持してきた。同氏が率いる与党「共に民主党」は10日、暗号資産(仮想通貨)分野での透明性向上と競争促進を目的とした「デジタル資産基本法」を提案した。
同法案によれば、少なくとも5億ウォン(約5300万円)の資本金を有する韓国企業が準備金による払い戻しを保証している場合、ステーブルコインの発行が認められる。
また、ステーブルコインを含む資産連動型のデジタル資産の発行には金融委員会の承認を得る必要があると記されている。
一方、李氏の構想には中銀から抵抗を受けている。韓国銀行(中央銀行)の李昌鏞総裁は先月、金融機関ではない企業によるステーブルコインの発行は金融政策の有効性を損なう可能性があると警告。ウォンを裏付け通貨とするステーブルコインの規制は中銀が主導すべきだと主張した。
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原題:South Korea’s Ruling Party Unveils Plan to Allow Stablecoins(抜粋)
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