台湾ドルの上昇が域内の保険業界に打撃を与えている。保有する米ドル建て債券の価値が押し下げられているためだ。生命保険大手の台湾人寿保険が5月に計上した損失はその前の月の2倍余りに拡大した。
親会社である中国信託金融の発表によれば、台湾人寿保険の先月の損失は28億3000万台湾ドル(約137億円)。4月の損失は13億2000万台湾ドルだった。
台湾の保険業界はすでに年初から4月までの4カ月間で約40億米ドルの為替損失を抱えており、他の保険大手でも業績悪化の発表があるのではないかと懸念されている。
背景には5月に対米ドルで約7%急騰した台湾ドルの影響がある。格付け会社フィッチ・レーティングスは先月23日、為替相場を巡る不確実性がヘッジコストを押し上げ、保険会社の利ざやを圧迫するとし、業界の見通しについては「悪化している」と警告した。
さらに「台湾の保険会社の運用資産の約70%が外貨建てで、その大部分が米ドル建て債券だ」としたうえで、「最近の急激な通貨高により、保険会社の為替評価準備金は枯渇している」と指摘した。
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台湾人寿保険は、今年1月から5月までの期間で14億5000万台湾ドルの純利益を計上。中国信託金融のグループ全体では、5月の純利益が21億2000万台湾ドル、1月から5月までの期間では246億8000万台湾ドルの純利益を確保した。
原題:Taiwan Life’s Losses Double in May on Currency Rally Hit (1)(抜粋)

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