ウクライナ軍は、ロシアの地上部隊が初めてウクライナ東部のドニプロペトロウシク州に侵入したとするロシア側の主張について、「偽情報」だと一蹴した。米国の仲介による停戦の見通しは依然として不透明なままだ。

  一方、ウクライナとロシアは、先週トルコで行われた協議で合意された大規模な捕虜交換の詳細を巡り、激しい応酬を続けている。交換は今後数日以内に進展する可能性が高い。

  ロシア国防省は8日、第90戦車部隊がドネツク州西部の境界を越え、隣接するドニプロペトロウシク州に入ったと発表した。長期にわたるロシアの攻勢において象徴的な節目となる可能性がある。

  これに対し、ウクライナの南部防衛軍は「前線の持ち場を維持しており」、状況は「緊迫」しているがドネツク州内に収まっていると説明した。

  焦点は、ロシア軍がウクライナ有数の人口集中・工業地域へと進軍を図っているかどうかだ。

  ロシア軍が州の境界に到達したことの意味は主に象徴的なものとみられる。ロシアの部隊は依然として州都ドニプロから140キロ余り離れている。ドニプロは同名の河川とその河口により守られている。

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  それでも西方へと徐々に前進していることは、プーチン大統領が強硬姿勢を維持する一因となり得る。プーチン氏は、トランプ米大統領による停戦交渉の働きかけに応じず、最大限の戦果を追求し続けている。

  ドニプロはキーウ、ハルキウ、オデーサに次ぐウクライナ第4の都市で、戦前の人口は約100万人。ドニプロペトロウシク州は戦前、ドネツク州に次ぐ人口を誇り、面積ではオデーサ州に次ぐ広さを持つ。同州は鉄鋼、石炭、機械産業の中心地であり、軍の重要な物流拠点でもある。

原題:Ukraine Rejects Claim Russian Forces Enter Key Central Region(抜粋)

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