アップルの年次開発者会議(WWDC)では、出遅れている人工知能(AI)で挽回できるような目玉は乏しいようだ。同社はiOSなど各種オペレーティングシステム(OS)のインターフェース刷新と、年次ベースの新しいブランド体系を発表する。WWDCの基調演説は現地時間9日午前10時(日本時間10日早朝2時)に始まる。

2024年のWWDCでスピーチするアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg
iOS 26やMac OS Tahoeなどが登場し、MacやiPadを使ったビジネスに適した新たな機能も披露される。人工知能(AI)戦略のアップル・インテリジェンスについては、外部開発者の利用に大規模言語モデル(LLM)を公開する方針も示される。それでもAI関連の発表は驚くほど控えめで、アルファベットのグーグルやメタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、オープンAIに見劣りする可能性がある。
アップルは別の分野でも厳しい競争を強いられている。かつて同社のデザインを率いていたジョニー・アイブ氏は、オープンAIのサム・アルトマン氏と手を組み、新たなハードウエアを開発する。サムスン電子はAI検索のパープレキシティと包括的な提携を計画している。

2024年にiOS 18を発表するアップルのクレイグ・フェデレギ氏
出所:アップル
以下はWWDCで予想される発表の一部:
OSのデザインと機能全OSに新インターフェイス「Solarium」を導入。SolariumはVision ProヘッドセットのOS、visionOSベースで透明感や光を強調iPhoneとiPadのアイコン形状は大きく変わらず。ウィジェットは新インターフェイスに合わせたデザイン更新のみPhoneとSafari、Cameraアプリを刷新Phoneは新旧インターフェイス切り替えが可能Messagesはアンケート機能と背景イメージの設定が可能に。メタのWhatsAppを意識MacOSでなじみのPreviewアプリがiOSおよびiPadOSに初登場。PDF編集が可能に新しいGamesアプリ導入、ゲームのダウンロードとArcadeプラットフォームを統合Vision Proに視線スクロールとマジックワンド対応追加iPadのマルチタスク機能をMac風に再設計、Magic Keyboardの使用を推奨Apple Pencilにカリグラフィー機能追加公共Wi-Fiへのログイン情報をデバイス間で同期可能に
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
AI関連の新機能:Apple Intelligenceによる通話・テキストのライブ翻訳機能を全OSに統合。AirPodsに対面での会話をリアルタイムで別の言語に翻訳できる新機能外部開発者向けに大規模言語モデルを公開、アップルの技術を使って各社AI機能を実装できるようになるGenmojiが少し進化、2つの標準絵文字の合成が可能にShortcutsアプリがAI対応にアップグレード、より高度な自動化が可能に新バージョンの基盤モデルをクラウド・端末用に発表予定バッテリー節約のためのAI機能を開発中。これを搭載する可能性のある薄型iPhone 17の発表はまだ先グーグルのGeminiとの統合を準備中だが、WWDCでの発表は見送り、司法省の判断待ちSiriのAI強化版は発表見送り、導入は早くて1-2年先音声アシスタント、Siriのアップデートは延期カレンダーとヘルスアプリの大幅刷新は来年以降に延期Swift Assistはハルシネーション問題でローンチに至らず。Xcodeの新バージョンはアンソロピックのClaudeと連携中
原題:Here’s Everything Apple Plans to Show at Its Big Event on Monday(抜粋)
