米国株式市場は反発して終了した。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 2日 ロイター] – 米国株式市場は上昇して取引を終えた。トランプ大統領が輸入鉄鋼・アルミニウムへの関税を倍増させる方針を発表したものの、投資家は米国と貿易相手国との協議に依然として楽観的だった。
トランプ大統領は先月30日、鉄鋼とアルミに課す追加関税を4日から50%に引き上げる考えを表明。また、中国が相互に関税率を引き下げる米国との合意に違反したと非難していた。
こうした中、トランプ政権が貿易相手国に対し、4日までに最善の貿易交渉案を提示するよう求めることがロイターが入手した草案文書で分かった。相互関税の上乗せ部分に対する一時停止措置の期限が約5週間後に迫る中、交渉加速を狙うとみられる。 もっと見る
ハリス・ファイナンシャル・グループのマネジングパートナー、ジェイミー・コックス氏は「市場は最近の関税の警告や中国、欧州連合(EU)、鉄鋼を巡る強硬な発言について、交渉をゴールに向かわせるための後押しとみている」と述べた。
米国の鉄鋼会社の株価は、クリーブランド・クリフス(CLF.N), opens new tabの23%高を筆頭に急騰した。一方、自動車メーカーは安い。フォード(F.N), opens new tab、ゼネラルモーターズ(GM)(GM.N), opens new tabは4%近く下落した。テクノロジー株では、エヌビディア (NVDA.O), opens new tabが1.7%高、 メタ(META.O), opens new tabが3.6%高となった。
電気自動車(EV)大手テスラは1.1%安。ポルトガル、デンマーク、スウェーデンで月間販売台数が減少したと明らかにした。
エネルギー株も上昇。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟のロシアなどで構成する「OPECプラス」が7月の増産幅を5月、6月と同程度に抑えたことを受けた。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.06対1の比率で上回った。ナスダックでも1.11対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は156億7000万株。直近20営業日の平均は178億株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場
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