ドイツのメルツ首相は6日、欧州と米国がお互いに同数の輸入自動車に対する関税を免除する内容を盛り込んだ貿易協定の締結を提唱した。写真はドイツ・エムデン港で米輸出向け貨物船へ積み込まれるのを待つフォルクスワーゲン・グループの車。4月撮影(2025年 ロイター/Erol Dogrudogan)
[ベルリン 6日 ロイター] – ドイツのメルツ首相は6日、欧州と米国がお互いに同数の輸入自動車に対する関税を免除する内容を盛り込んだ貿易協定の締結を提唱した。ワシントンでトランプ米大統領と会談した後、ベルリンで開かれたイベントで「相互免除かそれに類するものができるかどうか検討する必要がある」と述べた。
欧州自動車工業会(ACEA)のデータによると、欧州から米国への自動車輸出は約75万8000台で、389億ユーロ(442億5000万ドル)相当。米国から欧州への輸出の4倍以上となっている。BMW(BMWG.DE), opens new tabとメルセデス・ベンツ(MBGn.DE), opens new tabは米国に大規模な生産拠点を置き、欧州だけでなく各地市場に相当の自動車を輸出している。メルセデス・ベンツのケレニウス最高経営責任者(CEO)は5日、メルツ氏によるものと同様の仕組みを提案していた。
メルツ氏は、米国とドイツが「それぞれ代表者を選任し、貿易関係について集中的に協議することで合意した」とも明らかにした。ただ、対米貿易交渉はEUの管轄と指摘し、6日にフォンデアライエン欧州委員長にトランプ氏との会談の結果を説明するとも述べた。
ロイターは関係筋の話として5月、メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンVOWG.DEが関税に関して米国側と協議していると報じている。
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