
6月5日、 欧州連合(EU)のコスタ大統領(写真)は、欧州と米国が抱える懸案の「本丸」は貿易ではなく、あくまで防衛負担の問題で、EUはこれに全力を注ぐことが大事だと強調した。北マケドニアのスコピエで5月撮影(2025年 ロイター/Ognen Teofilovski)
[ブリュッセル 5日 ロイター] – 欧州連合(EU)のコスタ大統領は5日、欧州と米国が抱える懸案の「本丸」は貿易ではなく、あくまで防衛負担の問題で、EUはこれに全力を注ぐことが大事だと強調した。
コスタ氏は、来週の主要7カ国(G7)首脳会議や、24─26日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を前に「(欧米間の)主要課題は、米国が欧州の防衛に関する負担の再調整を望んでいることだ。米国は新たな戦略的優先事項を決定し、われわれは米国に同意して今後数年間、最も公正で効果的な形で欧州防衛の負担共有(の枠組み)を再構築しなければならない。それは決して(集団的自衛権を規定する)NATO第5条の抑止効果を損なうものであってはならない」と訴えた。
欧州各国首脳は、ロシアのウクライナ侵攻やトランプ米政権からの圧力を背景に、自前の防衛力強化を急いでいる。それと同時にEUは、米国から貿易面での不均衡是正要求を受け、交渉を進めているところだ。
これについてコスタ氏は「われわれは主要課題、つまり欧州の防衛負担をどのように再構築するかに専念する必要がある。欧米間でその他の問題を生み出してしまうと、主要課題に集中できなくなる」と指摘した。
コスタ氏は、数年前は欧州による独自の防衛力強化はNATOにとってマイナスとみなされていたが、今はNATOの体制を維持する最善の道になったと説明。また防衛費の総額よりも、それをどのように使うかということや、EU諸国が協力を続けて集団的防衛力を創出できる最適な選択肢を見つけることに意味があると主張した。
今月のNATO首脳会議では、トランプ大統領が防衛費増額を求めていることに伴って、EU加盟23カ国などが防衛費の国内総生産(GDP)比目標を現行の2%から5%に引き上げるかどうかを協議する予定だ。
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