欧州連合(EU)と米国の貿易交渉は「正しい方向に向かっている」が、この勢いを維持したいのなら米国の鉄鋼・アルミニウム関税引き上げは助けにならないと、シェフチョビッチ欧州委員(通商担当)が述べた。

  シェフチョビッチ氏はグリア米通商代表部(USTR)代表の会談後にパリで記者団に対し、「われわれの目標は、交渉の勢いを保つことだ」と発言。

  「前向きな結果を得られると信じている」としつつ、「とは言え、EUの利益を守り、貿易関係のバランスを取り戻すため、あらゆる措置を講じる用意はある」と続けた。

  同氏はパリで、経済協力開発機構(OECD)の会合に出席する。

  米国は貿易交渉を加速させようと、相手国にトランプ大統領が懸念する貿易不均衡の是正案を提出するよう圧力をかけている。7月9日を期限とし、それが過ぎれば関税を引き上げる方針だ。

  一方で、米国は4日付で、国家安全保障を守るため必要な措置だとして、鉄鋼・アルミニウムに対する関税率を25%から50%に引き上げた。

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  これについてシェフチョビッチ氏は、交渉に有用な措置ではなかったと指摘し、EUと米国は協力して過剰生産能力の問題に取り組むべきだと論じた。

  「われわれは米国の関税引き上げ決定についてグリア氏に遺憾を表明した。とりわけ現在の交渉が前進している中で、今回の措置は助けにならないと明確に説明した」と続けた。

  欧州委員会の見積もりによると、トランプ氏の関税は今やEUが米国に輸出する約70%、3800億ユーロ(約62兆4000億円)が対象となっている。

原題:EU Sees Progress in US Talks Despite Trump’s Steel Tariff Hike(抜粋)

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