2025年6月5日~8日(現地時間)、WRC世界ラリー選手権第6戦ラリー・イタリア サルディニアがイタリアのサルディニア島で開催される。ラリー・イタリア サルディニアは前戦ポルトガルに続く、荒れた未舗装路での「ラフグラベルラリー」。9月の第11戦ラリー・チリ・ビオビオまで続く「グラベル7連戦」の第2戦となる。
ラリー・ポルトガルとはまた異なる荒れた高速グラベルラリー
2025年のWRCは、開幕戦モンテでトヨタのセバスチャン・オジェが、第2戦、第3戦ではトヨタのエルフィン・エバンスが、第4戦ラリー・カナリアスではトヨタのカッレ・ロバンペラが優勝、さらに、5月中旬に行なわれた前戦第5戦ラリー・ポルトガルではオジェが今シーズン2勝目をあげ、トヨタは開幕から破竹の5連勝を達成している。
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トヨタはマニュファクチャラー選手権で2位ヒョンデとの差を55ポイントに広げ、ドライバー選手権ではエバンスのトップを筆頭に、ロバンペラが30ポイント差の2位に、オジェが32ポイント差の3位につけるなど、トップ3を独占している。
ただ、今季初のグラベル(未舗装路)ラリーとなった前戦ラリー・ポルトガルでは、ヒョンデのオィット・タナックがラリーをリード。タナックのヒョンデ i20Nにまさかのパワーステアリングトラブルが発生して首位から3番手まで陥落したが、最終日のスーパーサンデーで1位、パワーステージで1位となり、オジェに迫る2位でフィニッシュ。ラリーを通して最速だったのは間違いなくヒョンデだった。
9月の第11戦ラリー・チリ・ビオビオまでグラベルラリーが続くだけに、グラベルラリーでのヒョンデの速さが明らかになったいま、今後はヒョンデの反撃に注目しなければいけないだろう。
2025年 WRC第5戦ラリー・ポルトガル 結果
1位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)3h48m35.9s
2位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー1)+8.7s
3位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+12.2s
4位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)+38.5s
5位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m41.9s
6位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+2m31.0s
7位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1) +2m38.3s
8位:J.マカリアン(フォード プーマ ラリー1)+5m12.3s
9位:G.ミュンステール(フォード プーマ ラリー1) +5m57.5s
10位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー2) +9m15.1s
2025年 WRCドライバーズランキング(第5戦終了時)
1位 E.エバンス(トヨタ)118
2位 K.ロバンペラ(トヨタ)88
3位 S.オジェ(トヨタ)86
4位 O.タナック(ヒョンデ)84
5位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)78
6位勝田貴元(トヨタ )51
2025年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第5戦終了時)
1位 トヨタ 258
2位 ヒョンデ 203
3位 Mスポーツ・フォード 72
サービスパークは島北東部の都市オルビアへと移動
迎える第6戦は、地中海に浮かぶ美しきサルディニア島を戦いの舞台にしたラフグラベルラリー。ただし同じ未舗装路であっても路面はポルトガルとやや異なり、非常に硬いベースの上に目の細かい砂がのっているのが特徴。また、気温も摂氏30度を越えることが多く、クルマ、タイヤ、選手にとっては厳しいコンディションとなる。
ステージは高速となるうえに、道幅は全体的に狭く、岩や木が道のすぐ脇に迫り、そのためミスに対するマージンは少なく、精度の高いドライビングが求められる。また、1本のステージを1回目に走る時は路面に砂が多いため、出走順が早いドライバーたちにとっては非常に不利なコンディションになる一方で、何台かのクルマが走り砂が掃き飛ばされると硬い岩盤が露出するなど、コンディションは大きく変化する。
ラリーの中心となるサービスパークは、昨年のアルゲーロから、サルディニア島北東部の都市オルビアへと移動。1年おきにサービスパークを交代する方式が定着している。
ラリーは、圧縮されたフォーマットが採用された昨年とは異なり、一般的なスケジュールに回帰。まず、木曜日の午後にオルビアでシェイクダウンが行われ、競技は翌日金曜日の朝からスタート。
デイ1として3本のステージを、オルビアでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行する。
土曜日のデイ2も同様のフォーマットとなり、やはり3本のステージを、オルビアでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。その合計距離は121.60kmとデイ1よりも1km弱長く、3日間で最長のステージ距離を走る一日となる。
トヨタはエバンス、ロバンペラ、オジェで開幕6連勝を狙う
最終日となる日曜日のデイ3は、2本のステージを各2回走行する最短の一日。3本のステージの後にはオルビアでサービスが設定され、その後、SS14の再走ステージとなるSS16でラリーはフィナーレを迎える。なお、SS16はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されている。
ラリーは3日間で16本のステージを走行し、その合計距離は320.08km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、1191.44kmが予定されている。
トヨタはドライバーズランキングのトップ3、エルフィン・エバンス、カッレ・ロバンペラ、セバスチャン・オジェがワークスエントリー。勝田貴元が4台めのGRヤリス ラリー1をドライブしてチームをフォローする。
一方のヒョンデはティエリー・ヌーヴィル、オイット・タナック、エイドリアン・フルモーの3台で挑む。ヒョンデはラリー・イタリア サルディニア3連覇中で(ヌーヴィルが2023年、タナックが2022、2024年にこのラリーを制覇)、フルモーも前戦ラリー・ポルトガルの金曜日にトップを走るペースを見せており、得意とするラフグラベルラリーでトヨタの連勝にストップをかけたいところだ。
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