原油先物続伸、イラン巡り地政学的緊張高まる カナダで供給懸念も

6月3日、アジア時間の原油先物は上昇。産油国イランが核問題を巡り、制裁緩和の鍵となる米政府の提案を拒否する構えであることや、カナダの山火事で生産が影響を受けていることから供給懸念が広がっている。写真はロシア・タタルスタン共和国アルメチェフスク郊外の原油施設。2023年6月撮影(2025年 ロイター/Alexander Manzyuk)

[3日 ロイター] – アジア時間の原油先物は上昇。産油国イランが核問題を巡り、制裁緩和の鍵となる米政府の提案を拒否する構えであることや、カナダの山火事で生産が影響を受けていることから供給懸念が広がっている。

0000GMT(日本時間午前9時)時点で、北海ブレント先物は0.55ドル(0.85%)高の1バレル=65.18ドル、米WTI先物は0.59ドル(0.94%)高の63.11ドル。

前日はともに3%近く上昇していた。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の増産計画を加速させない決定などを受けた。

きょうは地政学的緊張が相場を支援している。イランの外交官が2日明らかにしたところによると、イランは核開発問題を巡る米政府の提案を拒否する構え。米国の提案は非現実的で、イランの利害に対処しておらず、ウラン濃縮に対する米政府の姿勢に変化が見られないという。 もっと見る

また、カナダのアルバータ州で発生した山火事により、一部の石油・ガス生産が一時的に停止しており、供給が減少する可能性がある。

ロイターの計算によると、カナダの山火事により、同国全体の原油生産量の約7%に当たる日量34万4000バレル超のオイルサンド生産が影響を受けている。

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