米国株式市場=S&P500ほぼ横ばい、月間では23年11月以来最大の上昇率

米国株式市場では、S&P総合500種は不安定な取引の中をほぼ横ばいで取引を終えた。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 29日 ロイター] – 米国株式市場は小幅に上昇して取引を終えた。半導体大手エヌビディア (NVDA.O), opens new tabが四半期決算を受けて上昇した。午後終盤に米控訴裁判所(高裁)がトランプ大統領の広範な関税を復活させる判断を下したが、市場はこの材料を消化した。高裁は29日、意見や理由を示さなかったが、原告らには6月5日までに、行政には6月9日までに回答するよう指示した。 もっと見る 米国際貿易裁判所は28日、トランプ氏が発動した一連の関税の大部分を差し止めていた。 もっと見る この日の取引は終始、不安定な展開となり、主要株価3指数は日中高値を大きく下回って引けた。顧客管理ソフト大手セールスフォース(CRM.N), opens new tabは通期の売上高と調整後利益の見通しを上方修正したにもかかわらず、3.3%下落した。

50パーク・インベストメンツのアダム・サーハン最高経営責任者(CEO)は「トランプ大統領はすでにこれらの関税の大半を後退させており、これらの判断は単なる見出しに過ぎない」と指摘。「このニュースで市場が暴落しない限り、これは単なる二次的な問題だ」と語った。

エヌビディアは3.2%上昇。28日引け後に発表した第1・四半期(2─4月)決算は売上高が予想を上回った。米政府の新たな対中輸出規制が発動される前に顧客が人工知能(AI)半導体を調達した。 もっと見る

ただ、同社は第2・四半期の売上高が市場予想を下回るとの見通しを表明。同規制により、売上高が80億ドル目減りすると予想している。

ウェルススパイア

アドバイザーズ
のシニアバイスプレジデント、オリバー・パーシェ氏は企業の業績、特にエヌビディアに対する楽観的な見方がある程度の支えになっていると語った。

航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabは3.3%上昇。ケリー・オルトバーグ最高経営責任者(CEO)が29日、主力機「737MAX」の生産ペースを今後数カ月で月42機に、2026年初めには月47機まで加速させることを目指すと表明した。家電量販大手ベスト・バイ(BBY.N), opens new tabは7.3%下落。米国の関税が高額商品に対する消費者の需要を圧迫するとの懸念から、年間既存売上高と利益の見通しを下方修正した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.26対1の比率で上回った。ナスダックでも1.48対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は186億5000万株。直近20営業日の平均は177億株。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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