英国グッドウッドに倣い開催
2025年5月25日、千葉県袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催された「フェスティバル オブ サイドウェイ トロフィー」。英国の自動車イベント「グッドウッド」に倣い、モータースポーツ黄金時代の2輪・4輪、そして3輪のサイドカーまでの競技が1日のプログラムに組み込まれています。見学すると思わずハマってしまう同イベントをレポートします。
参加車両と同じ年代のファッションまでを楽しむ
旧車好きの間では、もうすっかり馴染みのイベントとなっている「フェスティバル オブ サイドウェイ トロフィー」。最初の1歩は他団体のサーキットイベントの1枠から始まったのは今から17年前のことであった。
エントリー車両はまだスポンサーカラーなどなかった時代。そうした時代背景をも思慮したカラーリングや、モデファイやアップデートも現代の手法ではなく、なるべく当時の手法を模範とするなどの規則を設けた。また参加車両と同じ年代のファッションなど、レースへ出場するエントラントだけなく、会場の雰囲気作りを見学者含め、集まった全員で楽しもうというコンセプトでスタートしている。
2012年からは、舞台を袖ヶ浦フォレストレースウェイに移し、春と秋の年間2回の単独イベントとして開催されるようになって13年目を迎えた。
コルチナのワンメイクレースを開催
この日の4輪車レースのプログラムは、ツーリングカーによる“ティントップ カップ”、“エバーグリーン カップ”と“グロリアス トロフィー”とクラスが異なるスポーツカーによる混走レース。さらに葉巻型フォーミュラカーの”ヒストリック フォーミュラ カップ”に加え、40分間の耐久レース“セブリング40mトロフィー”が行われた。
今回はさらに、ロータスおよびフォードのコルチナをフューチャーしたワンメイクレース“グリーンフラッシュ トロフィー”も行われるということもあり、訪れた見学者のコルチナもパドックの特別コーナーに展示された。シリーズによる細部の違いや、レース参加車両それぞれのモデファイなどを見比べることができた。さらには、残存数の少ないエステートモデルも見られるなど、またとない機会に多くの人たちが熱心に見学していた。
そして、今回の“フェスティバル オブ サイドウェイ トロフィー”では2024年11月に逝去されたイラストレーター、Bow.さんこと池田和弘さんを偲ぶコーナーも設けられている。
本部横特設会場にはBow.さんが描いた作品やオリジナルグッズに加えて、氏が半世紀以上を共にしたトライアンフ「TR3A」、自身もレースを楽しんだロータス「47GT」、ノートン「コマンド」、トライアンフ「T100」といった愛車たちも並べられた。
また、このロータス47GTは“グロリアス トロフィー”に出走。現オーナー関口好夫氏のドライビングにより見事優勝を飾った。