2025年5月31日 | 9:41:17
(VOVWORLD) – フランスのマクロン大統領は30日、世界の二大経済大国であるアメリカと中国の分断こそが、現在世界が直面している最大のリスクであるとの認識を示し、フランスとインド太平洋諸国の間で新たな連携を築く必要性を強調しました。
2025年シャングリラ対話、5月30日~6月1日にシンガポールで開催(写真:主催者提供)
マクロン大統領は、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議「シャングリラ会合」で演説し、「フランスはアメリカの友人であり同盟国である。また、時には意見が一致せず競争することもあるが、中国は友人であり、協力関係にある」と述べました。
そのうえで、「行動の連携が必要な時代が到来しており、共に行動できる国々が、その実現に向けてあらゆる手段を自らに与えることが求められている」として、国際的な連携の強化を呼びかけました。
またマクロン大統領は、「アジアとヨーロッパは、世界秩序の崩壊を防ぐという共通の利益を有している」との考えを示しました。
さらに、アメリカとヨーロッパがウクライナにおけるロシアの戦争を終結させることができなければ、インド太平洋地域での信頼性にも影響を及ぼすと警告しました。
そのうえで、中国が台湾への圧力を強めている現状を念頭に、「ロシアがいかなる制限も制約も受けず、国際秩序からのいかなる反応もなくウクライナ領土の一部を奪うことが許されると考えるならば、台湾では何が起こるだろうか」と述べました。(ロイター)