2025年5月30日 19:15
斎藤知事の疑惑を告発した元県民局長の私的情報を去年、元総務部長が県議らに漏洩した問題をめぐり、兵庫県議会の自民・維新・公明の3会派が5月30日、「県に元総務部長を刑事告発するよう申し入れる」ことも含めて協議していくことを確認したことが、県関係者への取材で分かりました。協議は非公開で行われ、各会派は今後、県議団内で議論する方針です。
兵庫県の第三者委員会は27日、井ノ本知明元総務部長が県議3人に対し、私的情報の一部を紙に印刷して見せ、一部を口頭で述べるなどしたとする報告書を公表。報告書によりますと、当初、井ノ本氏は私的情報の漏洩を全面的に否定していましたが、その後の聞き取り調査で、「県議に対し、私的情報を情報共有の意図で口頭で伝えたことはあるが、具体的な資料は開示していない」としたうえで、「斎藤知事及び片山元副知事の指示によるものである」と話したということです。このため第三者委員会は、「漏洩は知事や元副知事の指示のもとに行われた可能性が高い」と指摘しました。
これに対し、斎藤知事は「漏洩に関して何か指示をしたことはない」と否定し、元総務部長の判断であると主張していて、3会派の幹事長による30日の協議では、元総務部長と知事の意見が食い違うなか、「事実関係を明らかにするためにも、刑事告発を県に要請すること」も含めて協議することが確認されました。
複数の関係者によりますと、協議ではこのほか斎藤知事が情報漏洩の責任を「組織の長」として取るとして表明している「給与カット」の条例案を可決すべきかどうかや、去年の県知事選の期間中にNHK党の立花孝志氏に対して情報提供をした県議2人への対応についても議論されたということです。
最終更新日:2025年5月30日 19:24
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