USMCA再検討交渉、9月末にも正式開始へ=メキシコ経済相

 5月27日、メキシコのエブラルド経済相(写真)は、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の再検討交渉について「正式な開始は9月末または10月の第1週になる見通しだ」と語った。写真は4月、メキシコ市で撮影(2025年 ロイター/Henry Romero)

[メキシコ市 27日 ロイター] – メキシコのエブラルド経済相は27日、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の再検討交渉について「正式な開始は9月末または10月の第1週になる見通しだ」と語った。銀行のイベントに出席した際に記者団に語った。

トランプ米大統領はUSMCAの再検討交渉の時期を先行させ、米国が全ての貿易相手国との貿易条件を改善するように要求している。一方、カナダのカーニー首相はUSMCAの再検討交渉の前に、米国との二国間の問題を進展させたいとの考えを示した。

従来の北米自由貿易協定(NAFTA)に代わって2020年に導入されたUSMCAは、6年後に3カ国が共同で再検討することを義務付けている。エブラルド氏はこれまでに、USMCAの再検討は予定より前倒しの今年後半に始めるとの見通しを示していた。

トランプ米大統領はUSMCAの相手国であるカナダとメキシコからの輸入品に対する関税を強化している。カナダは米国に対し、米国で社会問題になっている合成麻薬フェンタニルの密輸を厳しく取り締まっていることへ理解を求めるとともに、関税の撤廃を求めている。

カーニー氏は、カナダ放送協会(CBC)に対して「USMCAのより幅広い見直しの前に、これらの問題で直接の進展を図りたい」と述べた。

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