三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は27日、個人向けの新たなデジタル金融サービスを始めると発表した。スマートフォン向け総合金融アプリの提供やデジタル銀行の新設が柱で、クレジットカード、証券取引などのサービスを一元的に提供する。

  新たに「エムット」というブランドを立ち上げ、6月2日から同サービスの提供を始める。デジタル銀は2026年度後半をめどに開業する。デジタル取引を中心としつつも、三菱UFJ銀行の店舗網でも資産運用アドバイスなどが受けられる。新サービス提供により26年度に同行で100万口座の新規開設を目指す。

  日本銀行の利上げで金利ある世界が到来し、銀行にとって預金集めが重要となる中、大手銀などは利便性やポイント特典を軸としたサービス強化に動いている。三井住友フィナンシャルグループ(FG)は「Olive(オリーブ)」を展開し、みずほFGは楽天グループとの提携を深めている。MUFGも本格的なデジタルリテール戦略のてこ入れに乗り出したことで、預金集め競争がより加熱しそうだ。

  MUFGは同日、家計簿アプリ大手のマネーツリー(東京都港区)を買収する方針も発表した。三菱UFJ銀は今年1月にロボットアドバイザーによる個人資産運用サービスを提供するウェルスナビも買収している。エムットや新デジタル銀行にこれらのサービスを組み込むことで、個人向けの資産運用や家計簿管理などを一体で提供したい考えだ。

  MUFGの亀澤宏規社長は同日の記者会見で、「鍵は利便性と利得性だ。便利でお得という要素を強化し、利用したい、利用し続けたいと思っていただけるサービスをお届けする」と述べた。エムットの浸透を狙い、新たなグループポイントの創設やクレジットカードでのポイント還元策なども同時に打ち出す。

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