中国大使、豪政府のダーウィン港買い戻し計画を批判 北部の戦略港

5月26日、中国の肖千・駐オーストラリア大使は、オーストラリア政府が北部の戦略的に重要なダーウィン港を中国企業から買い戻そうとしていることを批判し、地元経済に貢献していると主張した。同港で2017年4月撮影(2025年 ロイター)

[26日 ロイター] – 中国の肖千・駐オーストラリア大使は、オーストラリア政府が北部の戦略的に重要なダーウィン港を中国企業から買い戻そうとしていることを批判し、地元経済に貢献していると主張した。

アルバニージー首相は、選挙戦中の4月、ダーウィン港について、国益を理由に中国の所有者に強制的に売却させる計画に取り組んでいると述べた。

オーストラリアは2015年、ダーウィン港を99年間のリース契約で中国企業ランドブリッジに売却した。オバマ米大統領(当時)はこれを非難し、現地で半年間、米海兵隊約2000人が演習を実施した。

肖大使は、中国大使館が25日公表した声明で、ランドブリッジ・グループがダーウィン港に投資し、地元経済に貢献していると説明。

「このような企業やプロジェクトは、奨励されてしかるべきで処罰されるべきでない。不採算時に貸しておいて、採算が取れるようになったら取り戻そうとするのは倫理的に問題がある」と述べた。

オーストラリア政府報道官は26日、ダーウィン港は地元の経済的成功に不可欠であるだけでなく、「国家的に重要なインフラ資産でもある」とし、「政府は、次の措置についてノーザンテリトリー州政府と緊密に協力している」と述べた。

オーストラリアは、米国との防衛協力強化に向け、米軍機の巡回配備先となる北部軍事基地の建設を進めている。

ランドブリッジ社は先月、ダーウィン港は売却の対象ではないと表明。26日、「政府からいかなるレベルの打診もまだない」と述べた。

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