週刊地震情報 2025.5.25 北海道浦河沖の地震で震度4 M6超が多い領域

週刊地震情報 2025.5.25 北海道浦河沖の地震で震度4 M6超が多い領域

2025/05/25 10:05 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。関東から北日本でやや地震が多い程度で、特に活動が目立った地域はありません。震度3以上の地震は1回発生しています。(5月19日〜25日10時の集計)

国内:浦河沖でM5.4 最大震度4を観測

23日(金)6時28分頃、浦河沖を震源とするマグニチュード5.4、深さ53kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道浦河市、様似町で最大震度4、えりも町、新ひだか町、広尾町、大樹町、釧路市などで震度3を観測しています。

浦河沖を震源とする地震で震度4以上を観測するのは2018年1月以来、7年ぶりです。地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

浦河沖は太平洋プレートが陸のプレートに沈み込むことで、プレート境界型の地震がしばしば発生しています。1982年にはマグニチュード7.1、最大震度6(当時の震度階級)の「昭和57年(1982年)浦河沖地震」がありました。

十勝沖のようにマグニチュード8クラスの地震の記録はないものの、マグニチュード6〜7の地震は1919年の統計開始以来21回と頻度が高く、要注意の地域です。

世界:ギリシャ・クレタ島近くでM6.2 前週もM6.0

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。最も大きな地震はパプアニューギニアで発生したマグニチュード6.5です。

今回はギリシャの地震に注目します。日本時間の22日(木)の昼にギリシャのクレタ島の北を震源とするマグニチュード6.2、深さ約64kmと推定される地震が発生しました。

地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。クレタ島の広い範囲で揺れがあったと見られますが、震源が島から少し離れていたため、大きな被害は伝えられていません。

クレタ島の周辺では14日(水)にもマグニチュード6.0の地震が起きています。こちらの地震は島の東が震源で、今回とは別の活動とみられます。

アフリカプレートとエーゲ海プレートの境界に位置していて、マグニチュード6クラスの地震は珍しくない領域です。過去にはマグニチュード7クラスの地震の記録も残っています。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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