高金利通貨の状況を動画で解説

動画配信期間:公開日から2週間

高金利通貨「メキシコペソ・南アフリカランド・トルコリラ」の状況をギュッと要約

メキシコペソの状況
メキシコペソは関税の影響は比較的少ない
株価も好調(年初来18%高)、10年債利回りも徐々に下がって6%に
インフレは徐々に低下し、インフレターゲット(2〜4%)の上限に近づいている
全会一致で利下げを実施(アメリカの関税影響への先手対応、高成長の反動対策)
メキシコ大統領と経済大臣は自信を示し、アメリカの関税影響は限定的と主張

メキシコの課題
前大統領のインフラ整備で財政が圧迫
国営石油会社の経営不振により税収が減少
最低賃金引き上げで財政赤字が増加
しかし投資適格級(トリプルB)であり、投資家からの資金流入は続いている

南アフリカランドの状況
メキシコペソやトルコリラほどの下落幅はない
自由主義的・市場主義的な経済運営を実施
資源・農産物の強みがある
貿易黒字が継続
短期的なボラティリティは高いが、長期的なトータル利回りは高い

南アフリカの政治状況
ラマポーザ大統領がトランプ大統領と会談予定
現在アメリカは南アフリカへの経済支援を拒否
土地収用問題に関する誤解の解消が課題

 

トルコリラの状況
相変わらず弱い状態が続く
イスタンブール市長の拘束・逮捕後、トリプル安(通貨・株・債券)
外貨準備は970億ドルから500億ドルへ半減したが、最近は回復傾向
トルコ中銀がドル買い戻しの噂あり
中銀は徐々の通貨安は容認するが、急激な動きには介入する姿勢

結論
メキシコペソと南アフリカランドは、投資適格級の信用力や資源の豊富さから、長期的には金利差の方が下落率より高く、投資妙味がある

トルコリラは政治的・経済的な不安定さから独歩安が続いており、高金利(約30%)はあるものの、通貨下落リスクが大きい

高金利通貨投資では、各国の政治・経済状況を見極めることが重要で、長期投資ではメキシコペソや南アフリカランドが比較的安定している

 

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野村雅道 氏
FX湘南投資グループ代表 1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。 87年米系銀行へ転出。外資系銀行を経て欧州系銀行外国為替部市場部長。外国為替トレーディング業務ヴァイスプレジデントチーフディーラーとして活躍。 財務省、日銀および日銀政策委員会などの金融当局との関係が深く、テレビ・ラジオ・新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。現在、FX湘南投資グループ代表。

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