EU、イスラエルとの協定検証へ ガザの惨状受け

 5月21日 欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相に相当、写真)は20日、パレスチナ自治区ガザの壊滅的な状況を踏まえ、イスラエルとの政治・経済関係を定めたEU・イスラエル連合協定の検証を実施すると述べた。写真は4月24日、モルドバの首都キシナウで撮影(2025年 ロイター/Vladislav Culiomza)

[ブリュッセル 20日 ロイター] – 欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相に相当)は20日、パレスチナ自治区ガザの壊滅的な状況を踏まえ、イスラエルとの政治・経済関係を定めたEU・イスラエル連合協定の検証を実施すると述べた。この日開いた外相理事会で大多数が見直しを支持したとした。

イスラエルは最近、ガザへの攻撃を強化し多数の犠牲者が出ている。

外交筋によると、協定の人権に関する条項をイスラエルが順守しているかを中心にした検証をオランダが提案。加盟国27カ国のうち17カ国が賛同したという。

カラス氏は「ガザの状況は壊滅的だ。イスラエルが援助物資の搬入を許可したことは歓迎するが、その規模は大海の一滴だ。援助は直ちに、妨害なく、大規模に行われなければならない」と述べた。

チェコは、EUが協定に基づく会合を開催しイスラエルに懸念を表明することが可能として検証を支持しなかった。

カラス外相は、暴力的行為を働いたイスラエル人入植者に対する制裁措置を策定したが、一加盟国に阻止されていると述べた。外交筋によると、ハンガリーが阻止しているという。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

WACOCA: People, Life, Style.