AsiaNet 200825 (0086)
【寧波(中国)2025年5月21日新華社=共同通信JBN】第4回中国・中東欧諸国博覧会&国際消費財フェア(China-Central and Eastern European Countries Expo & International Consumer Goods Fair、China-CEEC Expo)が5月22日から25日まで、中国東部浙江省の港湾都市、寧波で開催されると、同博覧会の実行委員会(executive committee)が発表しました。
この一大イベントは、製品展示や商談のプラットフォームだけでなく、中国経済のレジリエンスと開放へのコミットメントを反映した寧波の事例を紹介する場となります。
寧波国際会議センター(Ningbo International Conference Center)では、作業員が展示ブースの準備に追われています。あと数日で、400を超える出展者が、チェコのビール、スロベニアの蜂蜜、ハンガリーの羽毛製品など、8000点以上の中東欧諸国製品を、2万平方メートルの展示エリアで紹介する予定です。同博覧会には、3000人超の外国人バイヤーを含む1万5000人の専門家の来場が見込まれており、展示面積、出展者数、製品の種類ともに過去最高となります。
2019年に第1回中国・中東欧諸国博覧会(China-CEEC Expo)が開催されて以来、寧波で定期的に開催されてきた本イベントは、中国と中東欧諸国間の経済貿易協力を深めるための重要なプラットフォームとなっています。また、寧波の状況の変化への積極的対応とイノベーションへのコミットメントを反映したイベントにもなっています。
有利な地理的条件と港湾資源を有する寧波は、歴史的に重要な貿易拠点となってきました。2024年、同市の輸出入総額は前年比11.1%増の1兆4200億元に達しました。同市の年間貿易規模は、21世紀に入り初めて全国トップ5にランクインしました。類まれな大水深港として知られる寧波・舟山港は、16年連続で世界最高の取扱量を維持しています。
複雑かつ変動する世界の貿易環境下で、寧波は貿易拠点としてレジリエントを維持してきました。寧波税関のデータによると、2025年1-4月期の同市の輸出入総額は前年同期比8.2%増の4724億5000万元に達し、同期間の過去最高を記録しました。ハイテク製品の輸入は18.1%増、電子製品の輸入は38.4%と急増しました。
この目覚ましい対外貿易記録は、寧波の強固な経済的回復力の証しです。
しっかりと継続的にイノベーションを怠らない民間部門は、対外貿易志向型経済の確固たる基盤となっています。寧波は、深セン、上海に次ぎ、民間企業の対外貿易規模が1兆元を超える中国第3の都市であるだけでなく、製造業で全国に名の知られた優れた経営者の数が最も多い都市でもあります。
寧波大学中東欧諸国経済貿易協力(CEEC economic and trade cooperation of Ningbo University)研究所のZhang Mengting研究員は「民間経済の柔軟性と革新性は、関税問題に直面している寧波にとって重要な強みです」と指摘しました。
寧波の民間対外貿易企業は、外圧に対応して、技術競争力の強化、限られた市場からグローバル展開へのシフト、製品輸出から海外生産への移行を通じて市場競争力を強化してきました。同時に、同市の対外貿易は、輸出のみの活動から、国内、国際の両市場を取り込む二重循環モデルへと順応しています。
1-4月期の寧波の民間企業の輸出入額は前年同期比12.3%増の3654億4000万元となり、市全体の成長率に9.1ポイント寄与。寧波の対外貿易に占める割合は、前年同期比2.8ポイント増の77.4%となりました。年初からの4カ月で、アフリカおよび東南アジア諸国連合(ASEAN)との貿易の伸びは、それぞれ28.1%、20.7%に達しました。
寧波の貿易企業の中でも、Xinhai Technology Groupは研究開発に6000万元以上を投じ、欧州連合(EU)の認証を活用して、1日200万個のライターをグローバル市場で販売しています。一方、Corelead Groupはセルビアに工場を設立し、欧州の顧客からの緊急注文に迅速に対応しています。
さらに、寧波はChina(Zhejiang)Pilot Free Trade Zone(中国(浙江)自由貿易試験区)内のパイロットエリアとしての役割を積極的に活用し、組織的イノベーションを通じて対外経済貿易協力の場を拡大しています。
国内初の中国・中東欧諸国経済貿易協力モデル区である寧波は、中東欧諸国からの輸入用グリーンチャンネルのパイロット運用を実施し、税関検査基準の相互承認のほか、16の制度的イノベーションを推進しています。
イノベーション、実際の成果、未来志向の協力の追求という本博覧会のテーマは、寧波の発展の全てが凝縮されています。活気に満ちた開放的な拠点として認められている同市は、民間経済の活力、技術革新の優位性、多様な市場がもたらす戦略的安定性を通じた外部リスクに対するレジリエンスをはっきりと示しており、グローバルな貿易ガバナンスに対する中国の答えとなっています。
ソース:The Executive Committee of China-CEEC Expo
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