[ブダペスト 20日 ロイター] – ハンガリー政府のゾルタン・コバチ報道官は20日、ハンガリー治安当局がウクライナのスパイ2人を特定したと発表した。同国とウクライナの間では、互いに相手のスパイ活動を非難する状況が続いている。

コバチ氏はXへの投稿で、2人の容疑者のうち1人は「ウクライナ紛争に対するハンガリーの姿勢を揺さぶるために」野党側の人物と関係を築き、政治家や軍人と会合を持っていたと述べた。

与党フィデスのマテ・コチス議員の言葉を引用した今回の投稿は、スパイ活動がいつ行われたかは明言していないが、この人物に対して2024年に渡航禁止令が出ていたとしている。

もう1人は軍事・エネルギー関連の情報を求め、スパイ容疑で刑事捜査を受けているという。

ウクライナとハンガリーは今月、スパイ活動を行っていたとの理由で双方が外交官2人を国外追放したと発表している。

ハンガリーは、ロシアとの紛争でウクライナと緊密に連携する欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の加盟国。ただ、ウクライナとハンガリーの関係は、ウクライナ西部に住むハンガリー系少数民族の権利を巡ってしばしば対立してきた。

ハンガリーのオルバン首相は西側によるウクライナへの軍事援助に懐疑的で、ハンガリーは武器を送らないとの姿勢を示している。

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