5月19日、インドでは係争地カシミールを巡るパキスタンとの対立を巡ってトルコがパキスタンを支持したことへの反発から、食料品店やオンラインのファッション小売りサイトの間でトルコ産のチョコレート、コーヒー、ジャム、化粧品、衣料品などの扱いを中止する動きが広がっている。写真はトルココーヒーを運ぶ飲食店店員。イスタンブールで2007年10月撮影(2025年 ロイター/Osman Orsal)
[ムンバイ 19日 ロイター] – インドでは係争地カシミールを巡るパキスタンとの対立を巡ってトルコがパキスタンを支持したことへの反発から、食料品店やオンラインのファッション小売りサイトの間でトルコ産のチョコレート、コーヒー、ジャム、化粧品、衣料品などの扱いを中止する動きが広がっている。
インドとパキスタンは4月、カシミール地方のインド側支配地域で発生した武装集団による銃撃事件をきっかけに紛争状態に陥り、5月10日に停戦した。しかしトルコのエルドアン大統領は今回の対立について、トルコと同じイスラム教国であるパキスタンへの連帯を表明した。
小規模食料品店の業界団体である全インド消費者製品流通業者連盟(AICPDF)は19日、全てのトルコ産商品の取り扱いを「無期限かつ全面的に」中止し、チョコレートやウェファース、ジャム、ビスケット、スキンケア商品などが対象になると発表した。
また3人の関係筋や各店のウェブサイトの記述によると、オンライン小売業界でも米ウォルマート(WMT.N), opens new tab傘下のフリップカートとインドのリライアンス(RELI.NS), opens new tabが大量のトルコ製アパレルブランドの扱いを取りやめた。
インド政府は企業にトルコ産商品のボイコットを命じてはいない。インドのトルコからの財の輸入は年間27億ドルで、燃料や貴金属が大半を占める。
しかしAICPDFによると、同連盟のボイコットで影響を受けるトルコ産食品は約200億ルピー(2億3400万ドル)相当に上る。また調査会社トレーディング・エコノミクスの分析では、インドは昨年のトルコ産アパレルの輸入が8100万ドル相当だった。
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