5月14日、 日銀が発表した4月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数は前年比でプラス4.0%となった。2015年9月、横浜市で撮影(2025年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 14日 ロイター] – 日銀が14日に発表した4月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数は前年比でプラス4.0%となった。ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値も前年比プラス4.0%だった。前月比ではプラス0.2%で、前年比、前月比とも上昇率は前月を下回った。医薬品などの化学製品や亜鉛めっき鋼板などの鉄鋼が伸び率の鈍化に寄与した。
日銀担当者は、企業物価は落ち着いてきたが伸び率は過去と比較しても依然高いレベルにあると指摘。今後も不確実性の高い国際市況や地政学リスクに注意が必要だとしている。
企業物価指数の水準は126.3と8カ月連続で過去最高を更新。50カ月連続で前年比越えとなった。コメ、鶏卵といった農産物の価格高止まりに加え、再エネ賦課金や原材料コスト等の価格転嫁が上昇要因となっている。
輸出物価は契約通貨ベースで前月比0.3%の下落となった。乗用車や駆動・伝導操縦装置部品などで、移転価格調整や既往の為替円安を反映した。
輸入物価は契約通貨ベースで前月比0.6%の下落となった。石油・石炭・天然ガスはいずれも既往の市況下落を反映して大きく値下がりした。
515品目中、上昇は365、下落は130となり、差し引き235品目となった。3月は差し引き280品目だった。
トランプ関税については、日本企業もまだ情報収集をしている段階で、日銀としても、その直接的影響についてはまだ明確に把握しておらず、引き続き注視している、という。
*日銀の発表資料は以下のURLでご覧になれます。
http://www.boj.or.jp/statistics/pi/cgpi_release/, opens new tab
Reporting by Tetsushi Kajimoto
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