中国・ブラジル首脳、自由貿易重視で一致 北京で会談

中国を公式訪問しているブラジルのルラ大統領は13日、北京で習近平国家主席と会談し、二国間の経済・貿易関係の継続的発展に向けた農業や科学、技術革新での連携強化を盛り込んだ共同声明を公表した。(2025年 ロイター/Tingshu Wang)

[北京/ブラジリア 13日 ロイター] – 中国を公式訪問しているブラジルのルラ大統領は13日、北京で習近平国家主席と会談し、二国間の経済・貿易関係の継続的発展に向けた農業や科学、技術革新での連携強化を盛り込んだ共同声明を公表した。米政権の関税措置によって世界経済に不確実性が高まる中、自由貿易と多国間主義を重視する姿勢を強調した。

中国国営新華社によると、習氏は、両国は一方的な行動や保護主義、威圧的行為に断固として反対すべきだと述べた。ブラジル国営テレビによると、ルラ氏も同調し、両国関係は「かつてなく必要性が増している」と発言した。

ルラ氏が2023年に大統領に返り咲いて以降、習氏と会談するのは3度目。今回の訪問では、ブラジルから中国への農産物輸出拡大や通貨スワップ、鉱業、原子力エネルギーを含めた20件の協定が調印された。

ウクライナに関する共同声明では、ロシアとウクライナ間の紛争を解決する唯一の方法は直接対話で、可能な限り早期に開始されることを望むとした。 ルラ氏は北京訪問中の12日、ビジネスフォーラムに参加。ブラジル側は、中国からブラジルへの約270億レアル(約48億ドル)の投資を呼び込んだと発表した。

両氏は7月にブラジル・リオデジャネイロで開かれるBRICS首脳会議で再び会談する予定。習氏は11月の国連の気候変動に関する会議でもブラジルを訪問するとみられている。

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